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刎出
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はねだ
ふりがな文庫
“
刎出
(
はねだ
)” の例文
泳
(
およぎ
)
は出来たが、川水の落口で、激浪に
揉
(
も
)
まれて、まさに
溺
(
おぼ
)
れようとした時、
大
(
おおき
)
な魚に抱かれたと思って、浅瀬へ
刎出
(
はねだ
)
されて助かった。
河伯令嬢
(新字新仮名)
/
泉鏡花
(著)
やがて
自
(
みず
)
から
麺粉
(
めんふん
)
に
鶏卵
(
けいらん
)
を合せ
焼
(
や
)
き居られしが、高橋も来りてこれを見て居けるうち、鶏卵の
加減
(
かげん
)
少し
度
(
ど
)
に
過
(
す
)
ぎたる
故
(
ゆえ
)
、ぱちぱちと
刎出
(
はねだ
)
し、先生の
衣服
(
いふく
)
は
勿論
(
もちろん
)
、
余滴
(
よてき
)
、高橋にも及びしかば
瘠我慢の説:05 福沢先生を憶う
(新字新仮名)
/
木村芥舟
(著)
そこで、
踞
(
かが
)
んで、毛虫を
踏潰
(
ふみつぶ
)
したような爪さきへ近く、切れて落ちた、むすびめの節立った荒縄を手繰棄てに
背後
(
うしろ
)
へ
刎出
(
はねだ
)
しながら、きょろきょろと樹の空を見廻した。
縷紅新草
(新字新仮名)
/
泉鏡花
(著)
両方で
瞳
(
め
)
を寄せるうちに、松の根を草がくれの、並木下の
小流
(
こながれ
)
から
刎出
(
はねだ
)
したものではない。昼間、竜巻の時、魚が降った、あの中の一
尾
(
ぴき
)
で、河北潟から巻落されたに違いない。
河伯令嬢
(新字新仮名)
/
泉鏡花
(著)
百人一首
(
ひやくにんいつしゆ
)
のお
孃
(
ぢやう
)
さんの、「いくのの
道
(
みち
)
」もそれか、と
辿
(
たど
)
つて、はる/″\と
來
(
き
)
た
城崎
(
きのさき
)
で、
佐渡
(
さど
)
の
沖
(
おき
)
へ
船
(
ふね
)
が
飛
(
と
)
んで、キラリと
飛魚
(
とびうを
)
が
刎出
(
はねだ
)
したから、きたなくも
怯
(
おびや
)
かされたのである。
城崎を憶ふ
(旧字旧仮名)
/
泉鏡花
(著)
刎
漢検1級
部首:⼑
6画
出
常用漢字
小1
部首:⼐
5画
“刎”で始まる語句
刎
刎頸
刎橋
刎上
刎返
刎起
刎付
刎飛
刎退
刎釣瓶