“起返”のいろいろな読み方と例文
読み方割合
おきかへ60.0%
おきかえ40.0%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
アヽおかへりかと起返おきかへはゝ、おとつさんは御寢げしなツてゞすかさぞ御不自由ごふじいう御座ございましたらうなにもおかはりは御座ございませんかと裏問うらとこゝろきずもつあし
別れ霜 (旧字旧仮名) / 樋口一葉(著)
旗野の主人あるじ血刀ちがたなひつさげ、「やをれ婦人をんなく覚めよ」とお村のあばら蹴返けかへせしが、くわつはふにやかなひけむ、うむと一声ひとこゑ呼吸いきでて、あれと驚き起返おきかへる。
妖怪年代記 (新字旧仮名) / 泉鏡花(著)
一旦いったん出て、浜へ上って、寝た獅子の肩のところへしゃがんでいたが、対手あいて起返おきかえると、濡れた身体からだに、かしらだけ取って獅子をかついだ。
春昼後刻 (新字新仮名) / 泉鏡花(著)
桂木は投落なげおとされて横になつたが、死をきわめて起返おきかえるより先に、これを見たか婦人の念力、そでおり目の正しきまで、下着は起きて、何となく、我を見詰みつむる風情ふぜいである。
二世の契 (新字旧仮名) / 泉鏡花(著)