起返おきかへ)” の例文
アヽおかへりかと起返おきかへはゝ、おとつさんは御寢げしなツてゞすかさぞ御不自由ごふじいう御座ございましたらうなにもおかはりは御座ございませんかと裏問うらとこゝろきずもつあし
別れ霜 (旧字旧仮名) / 樋口一葉(著)
旗野の主人あるじ血刀ちがたなひつさげ、「やをれ婦人をんなく覚めよ」とお村のあばら蹴返けかへせしが、くわつはふにやかなひけむ、うむと一声ひとこゑ呼吸いきでて、あれと驚き起返おきかへる。
妖怪年代記 (新字旧仮名) / 泉鏡花(著)
つて、むくと起返おきかへ背中せなかに、ひつたりとかさをかぶつて、くび兩手りやうてをばた/\とうごかした……
露宿 (旧字旧仮名) / 泉鏡花泉鏡太郎(著)