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おきかへ
アヽお
歸りかと
起返る
母、お
父さんは
御寢なツてゞすかさぞ
御不自由で
御座いましたらう
何もお
變りは
御座いませんかと
裏問ふ
心は
疵もつ
足
旗野の
主人は
血刀提げ、「やをれ
婦人、
疾く覚めよ」とお村の
肋を
蹴返せしが、
活の
法にや
合ひけむ、うむと
一声呼吸出でて、あれと驚き
起返る。
と
言つて、むくと
起返る
背中に、ひつたりと
其の
傘をかぶつて、
首と
兩手をばた/\と
動かした……