蒼空あをそら)” の例文
末男すゑを子供こどもきながら、まちと一しよ銀座ぎんざあかるい飾窓かざりまどまへつて、ほしえる蒼空あをそらに、すきとほるやうにえるやなぎつめた。
追憶 (旧字旧仮名) / 素木しづ(著)
いや蒼空あをそらしたときには、なんのこともわすれて、くだけろ、微塵みぢんになれとよこなぐりにからだ山路やまぢ打倒うちたふした。
高野聖 (新字旧仮名) / 泉鏡花泉鏡太郎(著)
岐阜ぎふでは蒼空あをそらえたけれども、あとにし北国空ほくこくぞら米原まいばら長浜ながはま薄曇うすぐもりかすかして、さむさがみるとおもつたが、やなではあめ汽車きしやまどくらくなるにしたがふて
高野聖 (新字旧仮名) / 泉鏡花泉鏡太郎(著)