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色光沢
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いろつや
ふりがな文庫
“
色光沢
(
いろつや
)” の例文
向
(
むかふ
)
から
車
(
くるま
)
が
走
(
か
)
けて
来
(
き
)
た。黒い帽子を
被
(
かぶ
)
つて、
金縁
(
きんぶち
)
の
眼鏡
(
めがね
)
を掛けて、遠くから見ても
色光沢
(
いろつや
)
の
好
(
い
)
い男が
乗
(
の
)
つてゐる。
三四郎
(新字旧仮名)
/
夏目漱石
(著)
色光沢
(
いろつや
)
の悪い皮膚が、脂じみたまま、険しい顔の骨を包んで、霜に侵された
双髩
(
さうびん
)
が、
纔
(
わづか
)
に、
顳顬
(
こめかみ
)
の上に、残つてゐるばかり、一年の中に、何度、床につくか、わからない位ださうである。
酒虫
(新字旧仮名)
/
芥川竜之介
(著)
今日
(
けふ
)
は大久保迄行つて見たが、矢っ張りない。——大久保と云へば、
序
(
ついで
)
に宗八さんの
所
(
ところ
)
へ
寄
(
よ
)
つて、よし子さんに
逢
(
あ
)
つて
来
(
き
)
た。可哀さうにまだ
色光沢
(
いろつや
)
が
悪
(
わる
)
い。
三四郎
(新字旧仮名)
/
夏目漱石
(著)
成程さう思つて見ると、
何
(
ど
)
うかしてゐるらしくもある。
色光沢
(
いろつや
)
が
好
(
よ
)
くない。
眼尻
(
めじり
)
に堪へ難い
嬾
(
ものう
)
さが見える。三四郎は此活人画から受ける安慰の念を
失
(
うしな
)
つた。
三四郎
(新字旧仮名)
/
夏目漱石
(著)
かわいそうにまだ
色光沢
(
いろつや
)
が悪い。——
辣薑性
(
らっきょうせい
)
の美人——おっかさんが君によろしく言ってくれってことだ。しかしその後はあの辺も穏やかなようだ。
轢死
(
れきし
)
もあれぎりないそうだ
三四郎
(新字新仮名)
/
夏目漱石
(著)
▼ もっと見る
色光沢
(
いろつや
)
がよくない。
目尻
(
めじり
)
にたえがたいものうさが見える。三四郎はこの活人画から受ける安慰の念を失った。同時にもしや自分がこの変化の原因ではなかろうかと考えついた。
三四郎
(新字新仮名)
/
夏目漱石
(著)
色光沢
(
いろつや
)
も殆んど
元
(
もと
)
の様に
冴々
(
さえ/″\
)
して見える日が多いので、当人も
喜
(
よろ
)
こんでゐると、帰る一ヶ月ばかり前から、又
血色
(
けつしよく
)
が悪くなり
出
(
だ
)
した。然し医者の話によると、今度のは心臓の
為
(
ため
)
ではない。
それから
(新字旧仮名)
/
夏目漱石
(著)
平岡の細君は、色の白い割に
髪
(
かみ
)
の黒い、
細面
(
ほそおもて
)
に
眉毛
(
まみへ
)
の
判然
(
はつきり
)
映
(
うつ
)
る女である。
一寸
(
ちよつと
)
見ると
何所
(
どこ
)
となく
淋
(
さみ
)
しい感じの起る所が、
古版
(
こはん
)
の浮世絵に似てゐる。帰京後は
色光沢
(
いろつや
)
がことに
可
(
よ
)
くないやうだ。
それから
(新字旧仮名)
/
夏目漱石
(著)
色
常用漢字
小2
部首:⾊
6画
光
常用漢字
小2
部首:⼉
6画
沢
常用漢字
中学
部首:⽔
7画
“色”で始まる語句
色
色彩
色々
色沢
色合
色紙
色艶
色褪
色香
色気