“聡”のいろいろな読み方と例文
読み方割合
さと65.5%
さか17.2%
サト6.9%
さとる3.4%
ざと3.4%
そう3.4%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
それに江戸表は公儀の眼が光っているので、物の利害を読むことにさとい大膳正は、大して羽目を外すようなこともしなかったのです。
そのずるそうな眼とさかしげな耳とを絶えず働かせて、内外うちとのことを何かにつけて探り出そうとしている、古狐のようなこの女房が
小坂部姫 (新字新仮名) / 岡本綺堂(著)
其後十二年、南家の娘は、二十ハタチになつてゐた。幼いからのサトさにかはりはなくて、玉・水精スヰシヤウの美しさが益々クハハつて来たとの噂が、年一年と高まつて来る。
死者の書 (新字旧仮名) / 折口信夫(著)
このあいだ、東京駅とうきょうえき叔母おばさんを見送みおくりにいったとき、どうしたの? さとるさんがあいさつなさるのに、帽子ぼうしらずにあたまげたって、おかあさんは、かおあかくしたと、おっしゃってよ。
金歯 (新字新仮名) / 小川未明(著)
会場の空気そのものすらが、音楽の演奏では熱しており、聴客が狂気的に感激している。そして美術の展覧会では、静寂として物音もなく、人々は意味深げに、鑑賞の智慧ざとを光らしている。
詩の原理 (新字新仮名) / 萩原朔太郎(著)
呉の大才魯粛ろしゅくを凡人の中から抜いたのは、そのそうです。呂蒙りょもうを士卒から抜擢ばってきしたのはその明です。于禁うきんをとらえて殺さず、その仁です。荊州を取るに一兵も損ぜなかったのは、その智です。
三国志:10 出師の巻 (新字新仮名) / 吉川英治(著)