“缺(かけら)” の例文
新字:欠
昌黎(しやうれい)色(いろ)を勵(はげ)まして叱(しか)つて曰(いは)く、此(かく)の如(ごと)きは、そも/\如何(いか)なる事(こと)ぞと、奪(うば)つて是(これ)を見(み)れば、其(そ)の品(しな)有平糖(あるへいたう)の缺(かけら)の如(ごと)くにして、あらず、美(うつく)しき桃(もゝ)の花片(はなびら)なり。掌(たなそこ)を落(おと)せば、ハラハラと膝(ひざ)に散(ち)る。
花間文字 (旧字旧仮名) / 泉鏡花(著)
續(つゞ)いて一人(ひとり)の美少年(びせうねん)、何處(いづこ)より落(お)ちたりけん、華嚴(けごん)の瀧(たき)の底(そこ)を拔(ぬ)けて、巖(いは)の缺(かけら)と藻屑(もくづ)とともに、雲(くも)より落(お)ちつと覺(おぼ)しきが、助(たす)けを呼(よ)ぶか諸手(もろて)を上(あ)げて、眞俯向(まうつむ)けに流(なが)れ來(き)しが、あはよく巖(いは)に住(とゞ)まりて
妙齢 (旧字旧仮名) / 泉鏡花(著)