トップ
>
糸目
>
いとめ
ふりがな文庫
“
糸目
(
いとめ
)” の例文
旧字:
絲目
江戸は八百万石のお
膝下
(
ひざもと
)
、金銀座の諸役人、前にいった
札差
(
ふださし
)
とか、あるいは諸藩の
留守居役
(
るすいやく
)
といったような、金銭に
糸目
(
いとめ
)
をつけず、入念で
幕末維新懐古談:08「木寄せ」その他のはなし
(新字新仮名)
/
高村光雲
(著)
大道で、良人が凧を売れば、共に顔をさらして
糸目
(
いとめ
)
をつけた彼女。草雲が、いつ出かけても、酔って帰っても、嫌な顔一つ見せたことのない彼女。
田崎草雲とその子
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
それは正月を目の前にひかえて、せわしくなった
凧屋
(
たこや
)
でした。凧屋の主人は、店の中にひとりすわってはり上げた凧に
糸目
(
いとめ
)
をつけたり、
骨組
(
ほねぐみ
)
をなおしたりして働いていました。
清造と沼
(新字新仮名)
/
宮島資夫
(著)
「
君
(
きみ
)
、
糸目
(
いとめ
)
を
上
(
うえ
)
にしなければだめだ。」と、いいながら、
町
(
まち
)
の
子
(
こ
)
の
方
(
ほう
)
へ
飛
(
と
)
んでゆきました。
西洋だこと六角だこ
(新字新仮名)
/
小川未明
(著)
いつの
年
(
とし
)
でしたか
私
(
わたくし
)
の乗りました
車夫
(
くるまや
)
が
足元
(
あしもと
)
へ
搦
(
から
)
み
着
(
つ
)
へた
紙鳶
(
たこ
)
の
糸目
(
いとめ
)
を
丁寧
(
ていねい
)
に直して
遣
(
や
)
りましたから、お
前
(
まい
)
は
子持
(
こもち
)
だねと申しましたら
総領
(
そうりよう
)
が
七
(
なゝ
)
つで男の子が
二人
(
ふたり
)
あると申しました
もゝはがき
(新字旧仮名)
/
斎藤緑雨
(著)
▼ もっと見る
この、万事金に
糸目
(
いとめ
)
をつけないやり方で、最初の利がかえるまで、三年もとうというのだから、骨だ。若松屋惣七も、許す限りの才覚をして、江戸から応援したのだが、むだだ。
巷説享保図絵
(新字新仮名)
/
林不忘
(著)
「金に
糸目
(
いとめ
)
はつけない。世帯を持てば何うせ五十五円じゃ足りないんだ」
負けない男
(新字新仮名)
/
佐々木邦
(著)
「待て待て、
糸目
(
いとめ
)
の切れた
凧
(
たこ
)
みたいな野郎だ」
銭形平次捕物控:069 金の鯉
(新字新仮名)
/
野村胡堂
(著)
と思うと——一しゅんのまに、鷲はいような
羽
(
は
)
ばたきをして、
糸目
(
いとめ
)
のからんだ
凧
(
たこ
)
のように、クルクルッと
狂
(
くる
)
いはじめた。
神州天馬侠
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
糸
常用漢字
小1
部首:⽷
6画
目
常用漢字
小1
部首:⽬
5画
“糸”で始まる語句
糸
糸瓜
糸屑
糸織
糸杉
糸底
糸魚川
糸口
糸巻
糸蒟蒻