“糞汁”のいろいろな読み方と例文
読み方割合
ふんじゅう71.4%
ふんじふ28.6%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
人間の糞汁ふんじゅうを熱く沸かして、幾日もこんよくそそぎかけていると、自然に鉄が溶けるのです。そうして、ようようのことで、その石門をあけると驚きました。
進退共にきわまった尼提は糞汁ふんじゅうの中にひざまずいたまま、こう如来に歎願した。しかし如来は不相変あいかわらず威厳のある微笑をたたえながら、静かに彼の顔を見下みおろしている。
尼提 (新字新仮名) / 芥川竜之介(著)
こゝろみに思へ、糞汁ふんじふはいかむ、その心美なるにせよ、一見すれば嘔吐おうとを催す、よしや妻とするの実用に適するも、たれか忍びてこれを手にせむ。
醜婦を呵す (新字旧仮名) / 泉鏡花(著)
いなごひるかへる蜥蜴とかげごどきは、もつとよろこびてしよくするものとす。す(おう)よ、ねがはくはせめて糞汁ふんじふすゝることをめよ。もしこれ味噌汁みそしる洒落しやれもちゐらるゝにいたらば、十萬石まんごくいねおそらく立處たちどころれむ。
蛇くひ (旧字旧仮名) / 泉鏡花泉鏡太郎(著)