“糞壺”のいろいろな読み方と例文
読み方割合
くそつぼ42.9%
どつぼ14.3%
ふんこ14.3%
ふんつぼ14.3%
モード14.3%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
煙草の煙や人いきれで、空気が濁って、臭く、穴全体がそのまま「糞壺」だった。区切られた寝床にゴロゴロしている人間が、蛆虫のようにうごめいて見えた。
蟹工船 (新字新仮名) / 小林多喜二(著)
二人がリヤカアを押して糞壺のところまで来ると、その糞壺の傍らに半纏を着た男が七八人居て、色の黒い背の低いのが、走り出て来て、ものものしい様子で、李聖学の前に立ち塞がった。
糞尿譚 (新字新仮名) / 火野葦平(著)
「とうとうわしを鼠にしおったな。だが、鼠にはなお人に近い性がある。気の毒だが、おまえ方はまず糞虫だ。糞壺にうごめく蛆虫としかいえんな」
三国志:05 臣道の巻 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
そして彼は、そのれた着物を洗う間に、「もし神があるなら、糞壺にこそあるべきだ」と思った。
海に生くる人々 (新字新仮名) / 葉山嘉樹(著)
湯気を立てて、とろりとしているが、無表情なボーイの捧げている皿の上で跳ね上ったまま、薄暗い糞壺を廻って運ばれて来た。参木は立ち上ると、欄干をんで下の通りを見降ろした。
上海 (新字新仮名) / 横光利一(著)