砲弾ほうだん)” の例文
風洞かざあなの中を、気密きみつ列車が砲弾ほうだんのように遠く走っていく、というよりも飛んでいくのですな。十八時間でサンフランシスコへつくんですよ
三十年後の世界 (新字新仮名) / 海野十三(著)
砲弾ほうだんにて破損せる古き穀倉の内部、からくも全滅ぜんめつまぬかれしバナナン軍団、マルトン原の臨時幕営ばくえい
饑餓陣営:一幕 (新字新仮名) / 宮沢賢治(著)
麦畑や、地蔵や、眼と口を一緒いっしょにあけた女の顔や、人の声や、まぐろしくけて来てはうしろへ飛ぶ。機関の響は心臓の乱拍子らんぴょうし、車は一の砲弾ほうだんの如くひゅうしゅっうなって飛ぶ。
みみずのたはこと (新字新仮名) / 徳冨健次郎徳冨蘆花(著)
ロケット砲弾ほうだんの形をした長さ二十センチぐらいのチョコレート色のお菓子を、もっています。
魔法博士 (新字新仮名) / 江戸川乱歩(著)
「なにしろ、砲弾ほうだん炸裂さくれつすると、たちまちまえが、うみとなりますからね。」
僕はこれからだ (新字新仮名) / 小川未明(著)
風洞かざあなの中を、気密列車きみつれっしゃ砲弾ほうだんのように遠く走っていく、というよりも飛んでいくのですな。十八時間でサンフランシスコへつくんですよ
三十年後の東京 (新字新仮名) / 海野十三(著)
はたけに出てあか実付みつき野茨のばら一枝ひとえだって廊下の釣花瓶つりはないけけ、蕾付つぼみつき白菜はくさい一株ひとかぶって、旅順りょじゅんの記念にもらった砲弾ほうだん信管しんかんのカラを内筒ないとうにした竹の花立はなたてし、食堂の六畳にかざる。
みみずのたはこと (新字新仮名) / 徳冨健次郎徳冨蘆花(著)
軍艦ぐんかんにのって戦争にいったことのある老人は、大きな砲弾ほうだんが海におちて爆発した音に、にているといいました。しかしいまごろ、こんなところへ砲弾をうちこんでくるわけがありません。
妖星人R (新字新仮名) / 江戸川乱歩(著)
と、博士のおどろきのこえが終るか終らないうちに、人造人間エフ氏は、まるで砲弾ほうだんのような速さでもって、天井へ向けてとびあがった。どーんとすごい音、そしてばらばらとおちてくる土や石塊いしころ
人造人間エフ氏 (新字新仮名) / 海野十三(著)
「ああ、それは、めちゃめちゃにこわれています。まん中と、そのすこし上とに、砲弾ほうだんがぶつかったほどの大穴があいて、内部の部品や配線がめちゃくちゃになっているのが見えます。あんなにこわれていてはとても働きませんね」
超人間X号 (新字新仮名) / 海野十三(著)
人造人間は、砲弾ほうだんのように走る。
人造人間の秘密 (新字新仮名) / 海野十三(著)