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石屋
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いしや
平太郎は其御影石が自慢なのだと
書いてある。山から
切り出すのに
幾日とか
掛つて、それから
石屋に
頼んだら十円
取られた。
今持合してゐませんけど、それくらいで
宜しいのならいつでもお
払ひしますから、どうぞ
石屋へ、
御面倒でもお
話して
下さいませんか。お
願ひ
致します。
淋い、
森とした
中に
手拍子が
揃つて、コツ/\コツ/\と、
鐵槌の
音のするのは、この
小屋に
並んだ、
一棟、
同一材木納屋の
中で、三
個の
石屋が、
石を
鑿るのである。
石屋の
権三郎は、大きな
壇石のそばへ、
鑿をおいて、顔をこすった。
「それはこの
寺で
知つてゐる
石屋がありますから、そこへ
頼めばすぐこしらへてくれます。」
板圍をして、
横に
長い、
屋根の
低い、
濕つた
暗い
中で、
働いて
居るので、三
人の
石屋も
齊しく
南屋に
雇はれて
居るのだけれども、
渠等は
與吉のやうなのではない、
大工と
一所に