睡魔すいま)” の例文
がいったんおそいきたった睡魔すいまはなかなかしりぞかない、ぐらりぐらりと左右に首を動かしたかと思うと障子に頭をこつんと打った、はっと目をさまして庭へ出て顔を洗った
ああ玉杯に花うけて (新字新仮名) / 佐藤紅緑(著)
... 睡魔すいまです! 左様さよう!』と、イワン、デミトリチは昂然こうぜんとして『貴方あなた苦痛くつう軽蔑けいべつなさるが、こころみ貴方あなたゆびぽんでもはさんで御覧ごらんなさい、そうしたらこえかぎさけぶでしょう。』
六号室 (新字新仮名) / アントン・チェーホフ(著)
にわかに睡魔すいまがやってきた。みんな死んだようになって、睡眠をむさぼる。
幽霊船の秘密 (新字新仮名) / 海野十三(著)
日出雄少年ひでをせうねんは、そのいづみながれ美麗びれいなる小魚こざかな見出みいだしたとて、うをふに餘念よねんなきあひだわたくしある大樹たいじゆかげよこたはつたが、いつか睡魔すいまおそはれて、ゆめとなくうつゝとなく、いろ/\のおもひつゝまれてとき
睡魔すいまさそうことになりはしないかと、心配になるのでね。
恐しき通夜 (新字新仮名) / 海野十三(著)