眞箇ほんと)” の例文
新字:真箇
眞箇ほんと。ホラ、今朝島田さんから戴いた綺麗な繪葉書ね、姉ちやんが、あれを取上げて奈何どうしても返さないから、代りに此を貰つたの。』
札幌 (旧字旧仮名) / 石川啄木(著)
林檎りんごつてるッて、眞箇ほんとか!』とうさぎ腹立はらだゝしげにひました。『オイ、たすけてれ!』(硝子ガラスれるおとがする)
愛ちやんの夢物語 (旧字旧仮名) / ルイス・キャロル(著)
幾何いくら叱つても山内さんを見れや然う言ふもんですから困つて了ひますよ。ホホヽヽ。七月兒だつてのは眞箇ほんとで御座いませうかね?
鳥影 (旧字旧仮名) / 石川啄木(著)
わたしいま屹度きつとばつせられるんだわ、うして自分じぶんなみだなかおぼれるなて—眞箇ほんと奇態きたいだわ!けども今日けふなにみんへんよ』
愛ちやんの夢物語 (旧字旧仮名) / ルイス・キャロル(著)
『然し面白いなア。ハッハハ。眞箇ほんとだつたら實に面白い。可し/\、一つ吉野に揶揄からかつてやらう。』と一人わざと面白さうに言ふ。
鳥影 (旧字旧仮名) / 石川啄木(著)
『だッて、わたしさツきには斯麽こんなちひさかなかつたんですもの、なかつたんですもの!眞箇ほんと餘程よつぽどひどいわ、さうよ!』
愛ちやんの夢物語 (旧字旧仮名) / ルイス・キャロル(著)
眞箇ほんとには眞箇ほんとでせうよ。隔離所は三人とか收容したつてますから。ですけれど大丈夫ですわねえ、餘程離れた處ですもの。』
鳥影 (旧字旧仮名) / 石川啄木(著)
『いや、中學生には中學生でせう。眞箇ほんとの乞食なら、嘘にしろ何にしろこんな葉書まで寄越す筈がありません。』
葉書 (旧字旧仮名) / 石川啄木(著)
『成程。それで何かな、先生、お前樣は一人でも此村に信者が出來ると、何處へも行かねえつて言つたけが、眞箇ほんとかな? それ聞かねえと飛んだブマ見るだ。』
赤痢 (旧字旧仮名) / 石川啄木(著)
可怪をかしいなア。婆さん、役場から眞箇ほんとに通知書が行つたのかい? 子供を學校に出せといふ書附が?』
足跡 (旧字旧仮名) / 石川啄木(著)
眞箇ほんとだぞえ。寢れば癒るだあに。』とお申婆も口を添へる。
赤痢 (旧字旧仮名) / 石川啄木(著)
眞箇ほんとにせえ。歸るべえが?』と、その隣りのお申婆へ。
赤痢 (旧字旧仮名) / 石川啄木(著)
眞箇ほんとですか?』と東川は力を入れる。
足跡 (旧字旧仮名) / 石川啄木(著)