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目守
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まも
ふりがな文庫
“
目守
(
まも
)” の例文
純一はこんな事を気に掛けて、明りのさしている障子を
目守
(
まも
)
っている。今にも岡村の席を
起
(
た
)
って帰る影が映りはしないかと待つのである。
青年
(新字新仮名)
/
森鴎外
(著)
我わがあたりをみれば、わが動く處、わが向ふ處、わが
目守
(
まも
)
る處すべて
新
(
あらた
)
なる苛責
新
(
あらた
)
なる苛責を受くる者ならぬはなし 四—六
神曲:01 地獄
(旧字旧仮名)
/
アリギエリ・ダンテ
(著)
由縁なき人とはわれかと、姫の手首とりてさゝやくに、暫しあらぬ方打ち
目守
(
まも
)
りてありしが、その面には憂の影消え去りて、微笑の波起りぬ。
即興詩人
(旧字旧仮名)
/
ハンス・クリスチャン・アンデルセン
(著)
我々は只いつ迄も死骸を
目守
(
まも
)
つてゐる。そのうち我々一同の中に同時に恐るべき、非常な疑惑が生じて来た。
復讐
(新字旧仮名)
/
アンリ・ド・レニエ
(著)
三笠老探偵は、眼鏡の奥の細めた目で、いつまでも美しい珠子を
目守
(
まも
)
っている。目守りながら、なぜか、彼の鬚に隠れた唇が、ニッと三日月型に微笑しているかに感じられた。
妖虫
(新字新仮名)
/
江戸川乱歩
(著)
▼ もっと見る
秋山のしぐるるゆふべ土に入る君がなきがら
目守
(
まも
)
りつつ立つ十一月十五日
閉戸閑詠
(新字旧仮名)
/
河上肇
(著)
母と来て佇み
目守
(
まも
)
る日のたむろ子等が遊びのいつはつるなし
篁
(新字旧仮名)
/
北原白秋
(著)
あさりする丹頂の前にしまらくは
目守
(
まも
)
りたりけり心
清
(
すが
)
しく
河馬
(旧字旧仮名)
/
中島敦
(著)
目守
(
まも
)
っていて、そこ、ここで何事があるとか、9200
ファウスト
(新字新仮名)
/
ヨハン・ヴォルフガング・フォン・ゲーテ
(著)
高々
(
たかだか
)
と山のうへより
目守
(
まも
)
るとき
天草
(
あまくさ
)
の
灘
(
なだ
)
雲とぢにけり
つゆじも
(新字旧仮名)
/
斎藤茂吉
(著)
礼助は
豹変
(
へうへん
)
した兄を
呆然
(
ばうぜん
)
と
目守
(
まも
)
つた。
曠日
(新字旧仮名)
/
佐佐木茂索
(著)
我はこの
言
(
ことば
)
を聞きて目をめぐらし、彼等のあやしみてわれひとり、ただわれひとりと、碎けし光とを
目守
(
まも
)
るをみたり 七—九
神曲:02 浄火
(旧字旧仮名)
/
アリギエリ・ダンテ
(著)
舟は深碧の水もて
繞
(
めぐら
)
されたる高き
岩窟
(
いはや
)
に近づきぬ。ジエンナロは杖を
揮
(
ふる
)
ひて舷側の水を打てり。われは且怒り且悲みて、傍より其面を打ち
目守
(
まも
)
りぬ。
即興詩人
(旧字旧仮名)
/
ハンス・クリスチャン・アンデルセン
(著)
髪を
櫛巻
(
くしまき
)
にした小さい頭の下に太った顔の附いているのが、いかにも不釣合である。そしてその顔が不遠慮に、さも驚いたように、お玉を
目守
(
まも
)
っている。
雁
(新字新仮名)
/
森鴎外
(著)
文
(
ふみ
)
づかひ——それも恋路の
浮
(
うけ
)
あゆみ、
誰
(
た
)
へか——
目守
(
まも
)
れば
第二邪宗門
(新字旧仮名)
/
北原白秋
(著)
そは
徒
(
いたづら
)
におん身を惱ますに近からんと云ひつゝ、起ちて帽を取らんとせしに、夫人は忽ち我手を
把
(
と
)
りて再び椅子に着かしめ、優しく我顏を
目守
(
まも
)
りて云ふやう。
即興詩人
(旧字旧仮名)
/
ハンス・クリスチャン・アンデルセン
(著)
と誰やらが云ったばかりで、
起
(
た
)
って出迎えようともしない。男も女も熱心に病人を
目守
(
まも
)
っているらしい。
カズイスチカ
(新字新仮名)
/
森鴎外
(著)
饐
(
す
)
え白らみたる
鳥屋
(
とや
)
の外に
交接
(
つが
)
へる
鶏
(
とり
)
をうち
目守
(
まも
)
る。
東京景物詩及其他
(新字旧仮名)
/
北原白秋
(著)
目
常用漢字
小1
部首:⽬
5画
守
常用漢字
小3
部首:⼧
6画
“目”で始まる語句
目
目的
目出度
目前
目標
目貫
目覚
目論見
目下
目論