たヽみ)” の例文
旧字:
其れからたヽみの破れを新聞で張つた、はしらゆがんだ居間ゐまを二つとほつて、横手の光琳の梅を書いたふるぼけた大きい襖子ふすまを開けると十畳敷許の内陣ないぢん
蓬生 (新字旧仮名) / 与謝野寛(著)
と、蝋燭ろふそくの火をげて身をかゞめた途端とたんに、根太板ねだいたの上の或物は一匹いつぴきの白いへびに成つて、するするとかさなつたたヽみえてえ去つた。刹那せつな、貢さんは
蓬生 (新字旧仮名) / 与謝野寛(著)
根太ねだたヽみ大方おほかたち落ちて、其上そのうへねずみの毛をむしちらしたやうほこりと、かうじの様なかびとが積つて居る。落ち残つた根太ねだ横木よこぎを一つまたいだ時、無気味ぶきみきのこやうなものを踏んだ。
蓬生 (新字旧仮名) / 与謝野寛(著)