“破畳”のいろいろな読み方と例文
読み方割合
やれだたみ66.7%
やぶれだたみ33.3%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
私はいきなりひざまずいたよ。むこうが椅子でも、居所は破畳やれだたみです。……こう云うと軽薄らしいが、まったくの処……一生懸命で、土間でも床でも構う気じゃなかった。
いま、その御廚子みずしの前に、わずかに二三畳の破畳やれだたみの上に居るのである。
神鷺之巻 (新字新仮名) / 泉鏡花(著)
そしてまた元のように鏡台の前の破畳やぶれだたみの上に、つかれきった身体を投出したまま、この次は夜の部になるその日最終の舞台を待つのである。この間いつも二、三時間ばかり。
勲章 (新字新仮名) / 永井荷風(著)
踊子はいつも大抵十四、五人、破畳やぶれだたみに敷き載せた破れた座布団ざぶとんの上に、裸体同様のレヴューの衣裳いしょうやら、楽屋着やら、湯上りの浴衣ゆかたやら、思い思いのものに、わずか腰のあたりだけをかくしたばかり。
勲章 (新字新仮名) / 永井荷風(著)