破畳やれだたみ)” の例文
私はいきなりひざまずいたよ。むこうが椅子でも、居所は破畳やれだたみです。……こう云うと軽薄らしいが、まったくの処……一生懸命で、土間でも床でも構う気じゃなかった。
いま、その御廚子みずしの前に、わずかに二三畳の破畳やれだたみの上に居るのである。
神鷺之巻 (新字新仮名) / 泉鏡花(著)