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球燈
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きゆうとう
船室の
中央に
吊してある
球燈の
光は
煌々と
輝いて
居るが、どうも
其邊に
何か
魔性でも
居るやうで、
空氣は
頭を
壓へるやうに
重く、
實に
寢苦しかつた。
つゞいて
一點又一點、
都合七隻の
奇怪なる
船は
前檣高く
球燈を
掲げて、
長蛇の
列をなして
現はれて
來た。
武村兵曹は
前と
同じ
樣に
其扉を
押開くと、
同時にサツと
射込む
日の
光、
疑もない、
扉の
彼方は
明るい
所だ、
兵曹はプツと
球燈を
吹消す、
途端に、
櫻木大佐は
私に
向ひ