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猪口
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ちよこ
ふりがな文庫
“
猪口
(
ちよこ
)” の例文
さう言ふ平次の前へ、女房のお靜は何時の間に支度をしたか、三つの
猪口
(
ちよこ
)
と人肌の徳利と、二つ三つの
嘗
(
な
)
め物を並べるのでした。
銭形平次捕物控:183 盗まれた十手
(旧字旧仮名)
/
野村胡堂
(著)
さ、お
喫
(
た
)
べよ、お
前
(
まへ
)
の
目
(
め
)
が
開
(
あ
)
いて
芽出度
(
めでた
)
いからお
祝
(
いは
)
ひだよ、
私
(
わたし
)
がお
酌
(
しやく
)
をして
上
(
あ
)
げよう……お
猪口
(
ちよこ
)
は
其処
(
そこ
)
に
有
(
あ
)
らアね。
心眼
(新字旧仮名)
/
三遊亭円朝
(著)
え、
眞
(
ほ
)
んの少しばかしね。
何者
(
なあに
)
、飮まなけア飮まないでも濟むんですけども、氣が
欝
(
うつ
)
した時なんか一ツ
猪口
(
ちよこ
)
戴
(
いただ
)
くてえと、馬鹿に
好
(
い
)
い氣持になツて了ふもんですから、つい戴く氣になツて了ふのですの。
平民の娘
(旧字旧仮名)
/
三島霜川
(著)
渠は義雄の
猪口
(
ちよこ
)
にも酒をついだ。
泡鳴五部作:03 放浪
(旧字旧仮名)
/
岩野泡鳴
(著)
お
猪口
(
ちよこ
)
で渡せ
青い眼の人形
(新字新仮名)
/
野口雨情
(著)
▼ もっと見る
水でも呑みに來たのかと思つたら、昨夜の騷ぎの後で、奧から下げて置いた徳利と
猪口
(
ちよこ
)
が、ちやんと洗つて流しの向うに伏せてあつただ。
銭形平次捕物控:196 三つの死
(旧字旧仮名)
/
野村胡堂
(著)
へえゝ
是
(
これ
)
がお
猪口
(
ちよこ
)
……ウンナ……手には
持慣
(
もちつ
)
けて
居
(
ゐ
)
ますが、
巧
(
うま
)
く
出来
(
でき
)
てるもんですな、ヘヽヽ、
是
(
これ
)
はお
徳利
(
とくり
)
、
成程
(
なるほど
)
此
(
こ
)
ン
中
(
なか
)
からお
酒
(
さけ
)
が出るんで、
面白
(
おもしろ
)
いもんですな。
心眼
(新字旧仮名)
/
三遊亭円朝
(著)
一度片付けた晩酌の膳を出して、
猪口
(
ちよこ
)
を二つ、
爛
(
かん
)
ざましになつた徳利の尻を、まだ熱くなつてゐる
銅壺
(
どうこ
)
に突つ込みます。
銭形平次捕物控:200 死骸の花嫁
(旧字旧仮名)
/
野村胡堂
(著)
何
(
なん
)
だよ、
猪口
(
ちよこ
)
の中へ指を
突
(
つ
)
つ
込
(
こ
)
んでサ、もう
眼
(
め
)
が
開
(
あ
)
いて
居
(
ゐ
)
るから、お
酒
(
さけ
)
の
覆
(
こぼ
)
れる
気遣
(
きづか
)
ひはないは。
心眼
(新字旧仮名)
/
三遊亭円朝
(著)
二本目の徳利から、一口呑みかけた
猪口
(
ちよこ
)
を下に置いて、萬兵衞はお常の膝を引き寄せて横になりました。
銭形平次捕物控:152 棟梁の娘
(旧字旧仮名)
/
野村胡堂
(著)
「いや、千本殿は見かけに寄らぬ大酒だが、私は身體に似氣なく
生得
(
しやうとく
)
の
下戸
(
げこ
)
で、ほんの
猪口
(
ちよこ
)
で二三杯といふところだ、——尤も眠氣を拂ふために、夜つぴて濃い茶を呑んで居た」
銭形平次捕物控:204 美女罪あり
(旧字旧仮名)
/
野村胡堂
(著)
お粂は
猪口
(
ちよこ
)
を二つ、徳利を二本、八五郎の眼の前へ並べて、先づ一つを差すのです。
銭形平次捕物控:311 鬼女
(旧字旧仮名)
/
野村胡堂
(著)
平次の持出した
猪口
(
ちよこ
)
、ガラツ八は
辭
(
いな
)
みもならず、冷で注いでキユーツとやります。
銭形平次捕物控:068 辻斬綺談
(旧字旧仮名)
/
野村胡堂
(著)
それは三月十日の夜のこと、
晩酌
(
ばんしやく
)
の後を曳いて、思はず過した勘兵衞は、お關を側に引付けたまゝ、口を割るやうにして二た
猪口
(
ちよこ
)
三猪口呑ませて、良い心持さうに何やら唸つて居りました。
銭形平次捕物控:215 妾の貞操
(旧字旧仮名)
/
野村胡堂
(著)
欄干に
猪口
(
ちよこ
)
を
据
(
す
)
ゑた一族郎黨は、番頭の孫作、手代の伴造、遠縁の清五郎、隣の小料理屋——柳屋の主人幸七、その女房で良い年増のお角、出入りの
鳶頭
(
とびがしら
)
文次、それに若くて綺麗なところでは
銭形平次捕物控:166 花見の果て
(旧字旧仮名)
/
野村胡堂
(著)
和助どんは昨夜宵のうちは家に居なかつたから、下手人はてつきりお近さんに違ひないと思ひ込んで、それを助けるつもりで、今朝暗いうちに、そつと臺所へ行つて、徳利と
猪口
(
ちよこ
)
を洗つたのだらうよ。
銭形平次捕物控:196 三つの死
(旧字旧仮名)
/
野村胡堂
(著)
「昨夜主人が飮んだ酒の殘りはないのか。徳利は、
猪口
(
ちよこ
)
は?」
銭形平次捕物控:175 子守唄
(旧字旧仮名)
/
野村胡堂
(著)
「俺は三
猪口
(
ちよこ
)
とは呑んぢや居ねえ」
銭形平次捕物控:071 平次屠蘇機嫌
(旧字旧仮名)
/
野村胡堂
(著)
「道具は?
猪口
(
ちよこ
)
とか、徳利とか」
銭形平次捕物控:196 三つの死
(旧字旧仮名)
/
野村胡堂
(著)
“猪口”の解説
猪口(ちょく、ちょこ)とは、小さな器のことで、一般的に酒を飲む為の小型の器(盃)、または、蕎麦をそばつゆ(汁)につけるための容器(蕎麦猪口)のことをいう。佳字を選んで「千代口」の字を当てることもある。また、お猪口(おちょこ)と表記される場合もある。
(出典:Wikipedia)
猪
漢検準1級
部首:⽝
11画
口
常用漢字
小1
部首:⼝
3画
“猪口”で始まる語句
猪口才
猪口米
猪口茸