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物腰
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ものごし
ふりがな文庫
“
物腰
(
ものごし
)” の例文
円
(
まる
)
く
取巻
(
とりま
)
いた
中
(
なか
)
から、ひょっこり
首
(
くび
)
だけ
差
(
さ
)
し
伸
(
の
)
べて、
如何
(
いか
)
にも
憚
(
はばか
)
った
物腰
(
ものごし
)
の、
手
(
て
)
を
膝
(
ひざ
)
の
下
(
した
)
までさげたのは、五十がらみのぼて
振
(
ふ
)
り
魚屋
(
さかなや
)
だった。
おせん
(新字新仮名)
/
邦枝完二
(著)
又その
素振
(
そぶ
)
りや
物腰
(
ものごし
)
には何かしら相手の好意と知遇に
阿
(
おも
)
ねるようなところがある。彼が笑うととてもチャーミングで、髪は薄色で、眼は蒼かった。
死せる魂:01 または チチコフの遍歴 第一部 第一分冊
(新字新仮名)
/
ニコライ・ゴーゴリ
(著)
十八九の青年が現われて来て、竜之助を見る、その
物腰
(
ものごし
)
が武術家仕込みらしく、竜之助の
風采
(
ふうさい
)
に多少の怪しみの色はあっても
侮
(
あなど
)
りの
気色
(
けしき
)
が乏しいから
大菩薩峠:04 三輪の神杉の巻
(新字新仮名)
/
中里介山
(著)
それを全く気づきもしないような
物腰
(
ものごし
)
で、葉子は親しげに青年と肩を並べて、しずしずと歩きながら、車夫の届けた包み物の中には何があるかあててみろとか
或る女:1(前編)
(新字新仮名)
/
有島武郎
(著)
と
優容
(
しとやか
)
な
物腰
(
ものごし
)
。
大概
(
たいがい
)
、
莟
(
つぼみ
)
から
咲
(
さ
)
きかかったまで、花の
香
(
か
)
を伝えたから、跛も、めっかちも聞いたであろうに、
仂
(
はした
)
なく笑いもせなんだ、つつましやかな
人柄
(
ひとがら
)
である。
縁結び
(新字新仮名)
/
泉鏡花
(著)
▼ もっと見る
なぜ博士が急にこう
物腰
(
ものごし
)
がひくくなったかについて、もっと深く考えることをしなかったのだ。
超人間X号
(新字新仮名)
/
海野十三
(著)
こういう町の姿、人の
物腰
(
ものごし
)
の中に、モースは、一種の美しさを認め、人間としての温かい感情を
汲
(
く
)
みとったようである。そして日本の国と国民とに深い愛情を抱いたのである。
日本のこころ
(新字新仮名)
/
中谷宇吉郎
(著)
物腰
(
ものごし
)
恰好
(
かっこう
)
、
老成人
(
ろうせいじん
)
めいて、厭に落ちついているから、私は最初の間、この男が嫌いだった。
凡人伝
(新字新仮名)
/
佐々木邦
(著)
『江戸者のようだな、言葉や
物腰
(
ものごし
)
が……』
夏虫行燈
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
物
常用漢字
小3
部首:⽜
8画
腰
常用漢字
中学
部首:⾁
13画
“物”で始まる語句
物
物凄
物語
物憂
物識
物怪
物騒
物置
物音
物思