せん)” の例文
新字:
そつとさし置たち出しが又立もどり熟眠うまひせし其顏熟々つく/″\打ながめ偶々たま/\此世で親と子に成しえにしも斯ばかりうすちぎりぞ情なし然どなんぢを抱へては親子がつひゑ死に外にせんすべなきまゝに可愛いとし我が子を
大岡政談 (旧字旧仮名) / 作者不詳(著)
部屋へやしのばせたることを兄君に申上二人ともにこひ意恨いこん憂目うきめを見せて夫を腹慰はらいせせんと思ひし處兄上には我身と友次郎樣とをそれとなく其夜の中に落し給ひしかば夫より吾助はおろかにも兄君をうらかゝ大變たいへん
大岡政談 (旧字旧仮名) / 作者不詳(著)
遣込つかひこみのこり少なに成ける程に心は彌猛やたけに思へどもなほ如何に共せんすべなく必竟ひつきやう斯る難澁なんじふに及ぶと云も兒の有故身の振方ふりかたも成ぬなり此上親子おやこ餓死うゑじにに成行事のかなしさよいつそ此子も妻諸共に死んでくれなば此樣に今の困苦こんく
大岡政談 (旧字旧仮名) / 作者不詳(著)