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濕氣
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しつき
ふりがな文庫
“
濕氣
(
しつき
)” の例文
新字:
湿気
それが
霽
(
は
)
れて、
日
(
ひ
)
に
蒸
(
む
)
されるとき、
地面
(
ぢめん
)
からも、
屋根
(
やね
)
からも、
春
(
はる
)
の
記憶
(
きおく
)
を
新
(
あらた
)
にすべき
濕氣
(
しつき
)
がむら/\と
立
(
た
)
ち
上
(
のぼ
)
つた。
門
(旧字旧仮名)
/
夏目漱石
(著)
此の二三日
絲
(
いと
)
のやうな
小雨
(
こさめ
)
がひツきりなしに降續いて、
濕氣
(
しつき
)
は骨の
髓
(
ずゐ
)
までも
浸潤
(
しんじゆん
)
したかと思はれるばかりだ、柱も疊も惡く
濕氣
(
しつけ
)
て、
觸
(
さは
)
るとべと/\する。
青い顔
(旧字旧仮名)
/
三島霜川
(著)
くはしくいふと
森林
(
しんりん
)
の
中
(
なか
)
は
比較的
(
ひかくてき
)
濕氣
(
しつき
)
が
多
(
おほ
)
く、
温度
(
おんど
)
も
低
(
ひく
)
く、
木
(
き
)
が
茂
(
しげ
)
つてゐますから、
水分
(
すいぶん
)
の
蒸發
(
じようはつ
)
することも
少
(
すくな
)
い。
森林と樹木と動物
(旧字旧仮名)
/
本多静六
(著)
壁と押入から
濕氣
(
しつき
)
の臭が湧出し手箱の底に祕藏した昔の戀人の手紙をば蟲が
蝕
(
く
)
ふ。
花より雨に
(旧字旧仮名)
/
永井荷風
、
永井壮吉
(著)
草本帶
(
そうほんたい
)
には、
乾燥
(
かんそう
)
したところに
生
(
は
)
える
植物
(
しよくぶつ
)
、すなはち『
乾生
(
かんせい
)
』のものと、
濕氣
(
しつき
)
のあるところに
生
(
は
)
える『
濕生
(
しつせい
)
』のものとの
區別
(
くべつ
)
があつて、
前者
(
ぜんしや
)
は
岩石
(
がんせき
)
や
砂地
(
すなじ
)
の
乾燥
(
かんそう
)
した
場所
(
ばしよ
)
に
生
(
は
)
え
森林と樹木と動物
(旧字旧仮名)
/
本多静六
(著)
▼ もっと見る
前
(
まへ
)
の
落葉濶葉樹
(
らくようかつようじゆ
)
の
葉
(
は
)
が
淡緑色
(
たんりよくしよく
)
で
美
(
うつく
)
しいのに
反
(
はん
)
して、こゝでは
針葉樹
(
しんようじゆ
)
は
暗緑色
(
あんりよくしよく
)
で、
林
(
はやし
)
の
中
(
なか
)
は
濕氣
(
しつき
)
が
多
(
おほ
)
く、また
木
(
き
)
の
下
(
した
)
には
蔭
(
かげ
)
に
耐
(
た
)
へる
木
(
き
)
が
生
(
は
)
えてゐるほかに
蘚苔類
(
こけるい
)
も
澤山
(
たくさん
)
生
(
は
)
えてゐます。
森林と樹木と動物
(旧字旧仮名)
/
本多静六
(著)
濕
部首:⽔
17画
氣
部首:⽓
10画
“濕”で始まる語句
濕
濕地
濕々
濕布
濕熱
濕生
濕聲
濕臭
濕衾
濕地熱