“潜(かづ)” の例文
旧字:潛
まるで潜(かづ)きする処女が二十尋(はたひろ)、三十尋(みそひろ)の水(みな)底から浮び上つて、つく様に深い息の音で、自身明らかに目が覚めた。
死者の書:――初稿版―― (新字旧仮名) / 折口信夫(著)
この歌の、「朝に」は時間をあらわすので、「朝(あさ)に日(け)に出で見る毎に」(巻八・一五〇七)、「朝な夕なに潜(かづ)くちふ」(巻十一・二七九八)等の「に」と同じい。
万葉秀歌 (新字新仮名) / 斎藤茂吉(著)
林泉(しま)や夏この夜浅きに水にゐて月の光を潜(かづ)くものあり (その後に夜一首)
夢殿 (新字旧仮名) / 北原白秋(著)
まづ四八長等(ながら)の山おろし、立ちゐる浪に身をのせて、四九志賀の大湾(おほわだ)の汀(みぎは)に遊べば、五〇かち人の裳(も)のすそぬらすゆきかひに驚(おど)されて、五一比良(ひら)の高山影うつる、深き水底(みなそこ)に五二潜(かづ)くとすれど
冲(おき)つ嶋(しま)わの潜(かづ)き女(め)が、手(て)に阿古屋珠(あこやだま)
白羊宮 (旧字旧仮名) / 薄田泣菫、薄田淳介(著)
島(しま)の宮(みや)まがりの池(いけ)の放(はな)ち鳥(どり)人目(ひとめ)に恋(こ)ひて池(いけ)に潜(かづ)かず 〔巻二・一七〇〕 柿本人麿
万葉秀歌 (新字新仮名) / 斎藤茂吉(著)
この林泉(しま)に潜(かづ)く野鴨の夏鴨の数は光れど広き水の面(も)
夢殿 (新字旧仮名) / 北原白秋(著)
潜(かづ)き鳥(どり)、かいつぶりの
新頌 (新字旧仮名) / 北原白秋(著)
潜(かづ)くのみ、ただ。
海豹と雲 (新字旧仮名) / 北原白秋(著)
鴨だ、光つて潜(かづ)く
新頌 (新字旧仮名) / 北原白秋(著)