源家げんけ)” の例文
御子三位さんみの中將殿(維盛)は歌道かだうより外に何長なにちやうじたる事なき御身なれば、紫宸殿ししいでんの階下に源家げんけ嫡流ちやくりう相挑あひいどみし父のきやうの勇膽ありとしも覺えず。
滝口入道 (旧字旧仮名) / 高山樗牛(著)
つかつかと社の前へあゆみ寄った小幡民部こばたみんぶは、「白旗しらはたみや」とあるそこのがくを見あげながら、口のうちで、「白旗の宮? ……源家げんけにゆかりのありそうな……」
神州天馬侠 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
蝦夷人えぞびとの子を養うて何ほどに教育するも、その子一代にては、とても第一流の大学者たるべからず。源家げんけ八幡太郎の子孫に武人のおびただしきも、能力遺伝の実証として見るべし。
徳育如何 (新字新仮名) / 福沢諭吉(著)
独美の初代瑞仙はもと源家げんけの名閥だとはいうが、周防すおうの岩国から起って幕臣になり、駿河台の池田氏の宗家となった。それに業を継ぐべき子がなかったので、門下の俊才がってのちを襲った。
渋江抽斎 (新字新仮名) / 森鴎外(著)
説明ときあかせば惣領そうりやううまるゝは格別かくべつ果報くわはうある事なれば貴賤きせんかぎらず惣領そうりやう其家そのいへ相續人さうぞくにんなりよつ自然しぜんとくそなへてうましに相違さうゐなくすで右大將頼朝公うだいしやうよりともこうにも源家げんけ御惣領ごそうりやうなりしが一たん清盛公きよもりこうため
大岡政談 (旧字旧仮名) / 作者不詳(著)
……母は源家げんけの娘であったゆえ、草ふかく、住む良人おっとには、貞節な妻であり、子には、おやさしい母性でおわした以外、何ものでもなかったが、とかく、源氏の衆と、何か
親鸞 (新字新仮名) / 吉川英治(著)