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温気
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あたゝかなるき
地気天に
上騰形を
為て雨○雪○
霰○
霙○
雹となれども、
温気をうくれば水となる。水は地の
全体なれば
元の地に
皈なり。
地中深ければかならず
温気あり、
地温なるを
得て
気を
吐、天に
向て
上騰事人の
気息のごとく、
昼夜片時も
絶る事なし。天も又気を
吐て地に
下す、
是天地の
呼吸なり。人の
呼と
吸とのごとし。
地気は
冷際を
限りとして
熱際に
至らず、
冷温の二
段は地を
去る事甚だ
遠からず。富士山は
温際を
越て
冷際にちかきゆゑ、
絶頂は
温気通ぜざるゆゑ
艸木を
生ぜず。夏も
寒く
雷鳴暴雨を
温際の下に見る。