トップ
>
深入
>
ふかいり
ふりがな文庫
“
深入
(
ふかいり
)” の例文
恰ど
智慧
(
ちゑ
)
の足りない將軍が勝に乗じて敵を
長追
(
ながおひ
)
するようなものでつい
深入
(
ふかいり
)
する。そして思も掛けぬ
酷目
(
みじめ
)
な目に逢はされる事もあツた。
水郷
(旧字旧仮名)
/
三島霜川
(著)
五百が屋敷から
下
(
さが
)
る二年前に、栄次郎は
深入
(
ふかいり
)
をして、とうとう司の
身受
(
みうけ
)
をするということになったことがある。忠兵衛はこれを聞き知って、勘当しようとした。
渋江抽斎
(新字新仮名)
/
森鴎外
(著)
最後にエマーソンやホーソーンの名が
出
(
で
)
た。代助は、高木に
斯
(
か
)
う云ふ種類の知識があるといふ事を確めたけれども、たゞ確めた丈で、それより以上に
深入
(
ふかいり
)
もしなかつた。
それから
(新字旧仮名)
/
夏目漱石
(著)
となぜか弱い
音
(
ね
)
を吹いた……差向いをずり
下
(
さが
)
って、割膝で
畏
(
かしこま
)
った半纏着の欣八刑事、
風受
(
かざう
)
けの
可
(
よ
)
い
勢
(
いきおい
)
に乗じて、
土蜘蛛
(
つちぐも
)
の穴へ
深入
(
ふかいり
)
に及んだ
列卒
(
せこ
)
の形で、肩ばかり
聳
(
そび
)
やかして弱身を見せじと
菎蒻本
(新字新仮名)
/
泉鏡花
(著)
彼等
(
かれら
)
は
漸次
(
しば/\
)
家族
(
かぞく
)
の
間
(
あひだ
)
の
殊
(
こと
)
に
夫婦
(
ふうふ
)
の
爭
(
あらそ
)
ひに
深入
(
ふかいり
)
して
却
(
かへつ
)
て
雙方
(
さうはう
)
から
恨
(
うら
)
まれるやうな
損
(
そん
)
な
立場
(
たちば
)
に
嵌
(
はま
)
つた
經驗
(
けいけん
)
があるので、
壞
(
こは
)
れた
茶碗
(
ちやわん
)
をそつと
合
(
あは
)
せるだけの
手數
(
てすう
)
で
巧
(
たくみ
)
に
身
(
み
)
を
引
(
ひ
)
く
方法
(
はうはふ
)
と
機會
(
きくわい
)
とを
知
(
し
)
つて
居
(
ゐ
)
た。
土
(旧字旧仮名)
/
長塚節
(著)
▼ もっと見る
健三の態度から
深入
(
ふかいり
)
の危険を知った島田は、すぐ問題を区切って小さくした。
道草
(新字新仮名)
/
夏目漱石
(著)
深
常用漢字
小3
部首:⽔
11画
入
常用漢字
小1
部首:⼊
2画
“深”で始まる語句
深
深山
深傷
深淵
深更
深切
深川
深夜
深々
深沈