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楼上
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ろうじょう
ふりがな文庫
“
楼上
(
ろうじょう
)” の例文
旧字:
樓上
楼上
(
ろうじょう
)
の接客室で逢いましたが、その
容貌
(
ようぼう
)
は温厚
篤実
(
とくじつ
)
でその中に威儀
凜然
(
りんぜん
)
として侵すべからざる一種の徳を備え英語もなかなかよく出来る。
チベット旅行記
(新字新仮名)
/
河口慧海
(著)
この調子で身体がうまく動くようになったら、彼は何に
措
(
お
)
いても、この天井の
硝子
(
ガラス
)
板をうち破り、その
孔
(
あな
)
から、
楼上
(
ろうじょう
)
へ出てみたいと思った。
西湖の屍人
(新字新仮名)
/
海野十三
(著)
こんな詩を
口誦
(
くちずさ
)
んで聞かせます。角の柳光亭の
楼上
(
ろうじょう
)
、楼下は
雛壇
(
ひなだん
)
のような
綺羅
(
きら
)
びやかさを軒提灯の下に映し出しています。
生々流転
(新字新仮名)
/
岡本かの子
(著)
余の始めて不折君と相見しは明治二十七年三月頃の事にしてその場所は神田淡路町小日本新聞社の
楼上
(
ろうじょう
)
にてありき。
墨汁一滴
(新字旧仮名)
/
正岡子規
(著)
前黄門
(
さきのこうもん
)
松平龍山公の世にも薄命なる
隠遁
(
いんとん
)
の
高楼
(
たかどの
)
、含月荘の
楼上
(
ろうじょう
)
に
今宵
(
こよい
)
もまた、ポチと夕ぐれの
燈火
(
ともしび
)
が哀れに
点
(
つ
)
いた。
牢獄の花嫁
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
▼ もっと見る
その翌日であったが海岸の
楼上
(
ろうじょう
)
で祭礼を見た。それは一つの船には
神輿
(
みこし
)
が乗っていて、一人の男が妙な体の恰好をして太鼓を打っていた。その他にも男がいたが皆
静
(
しずか
)
にしていた。
別府温泉
(新字新仮名)
/
高浜虚子
(著)
その上の麓の
彩雲閣
(
さいうんかく
)
(名鉄経営)の
楼上
(
ろうじょう
)
で、隆太郎のいわゆる「
香
(
にお
)
いのする
魚
(
うお
)
」を冷たいビールの乾杯で、初めて
爽快
(
そうかい
)
に風味して、ややしばらく
飽満
(
ほうまん
)
した、その
後
(
ご
)
のことであった。
木曾川
(新字新仮名)
/
北原白秋
(著)
いくつか過ぎて、
楼上
(
ろうじょう
)
に引かれぬ。
文づかひ
(新字旧仮名)
/
森鴎外
(著)
東京民友社
楼上
(
ろうじょう
)
において
吉田松陰
(新字新仮名)
/
徳富蘇峰
(著)
楼上
(
ろうじょう
)
の大衆は、たがいにだきあって、熱苦のさけびをあげて
伏
(
ふ
)
しまろんだ。なかにひとり、
快川和尚
(
かいせんおしょう
)
だけは、
自若
(
じじゃく
)
と、
椅子
(
いす
)
にかけて、
眉
(
まゆ
)
の毛もうごかさず
神州天馬侠
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
楼上
(
ろうじょう
)
で
蛾
(
が
)
が一二匹シャンデリヤの
澄
(
す
)
んだ灯のまわりを
幽
(
かす
)
かな淋しい悩みのような羽音をたてて飛びまわった。その真下のテーブルで二人は静かに茶を飲みながら、復一は反対に訊いた。
金魚撩乱
(新字新仮名)
/
岡本かの子
(著)
水に臨んだ広い
楼上
(
ろうじょう
)
に登って、私は下りに下って来た鉄橋の
遥
(
はるか
)
を
顧
(
かえり
)
みた。蘇川峡の奇勝、岩壁の
鷹
(
たか
)
、白帝城、雨と朱の夕焼けと花火と、今はただ眼に
入
(
い
)
るものは雲である、江陵である。
木曾川
(新字新仮名)
/
北原白秋
(著)
川狩や
楼上
(
ろうじょう
)
の人の見知り顔
俳人蕪村
(新字旧仮名)
/
正岡子規
(著)
“楼上”の意味
《名詞》
楼閣の上。
(出典:Wiktionary)
楼
常用漢字
中学
部首:⽊
13画
上
常用漢字
小1
部首:⼀
3画
“楼上”で始まる語句
楼上遠山明