“前黄門”の読み方と例文
読み方割合
さきのこうもん100.0%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
前黄門さきのこうもん、松平龍山公のご隠居所、含月荘がんげつそうのご家老、大村郷左衛門おおむらごうざえもん様へお送りいたすのです。粗相のないように、扱ってください」
牢獄の花嫁 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
「九年の間、雲閣に坐して、身は老衰隠居いたしても、前黄門さきのこうもん松平周防守すおうのかみであるぞ。左様なこそくな手段ができると思うか、うつけ者め!」
牢獄の花嫁 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
前黄門さきのこうもん松平龍山公の世にも薄命なる隠遁いんとん高楼たかどの、含月荘の楼上ろうじょう今宵こよいもまた、ポチと夕ぐれの燈火ともしびが哀れにいた。
牢獄の花嫁 (新字新仮名) / 吉川英治(著)