有體ありてい)” の例文
新字:有体
着たるは一がう往々まゝある事加之そのうへ女が死骸も他人にて白妙しろたへに相違なし然らば惣内里では有まじサア有體ありていに白状致せ左右とかく強情を
大岡政談 (旧字旧仮名) / 作者不詳(著)
有體ありていに言へば、私は女といふものに初めて子供らしい情熱を感じました。私はお文さんを堅く抱締めたこともあります。斯の子供らしさは、近所の他の家の娘にも起りました。
書物しよもつむのはごくわる御座ございます。有體ありていふと、讀書どくしよほど修業しゆげふさまたげになるものはやうです。私共わたくしどもでも、うして碧巖へきがんなどみますが、自分じぶん程度ていど以上いじやうところになると、まる見當けんたうきません。
(旧字旧仮名) / 夏目漱石(著)
つたへお菊になはをうたせ又娘お熊手代忠八兩人にむかはれ其方共日來ひごろ密通みつつういたしをりむこの又七を殺さんとせし段不屆ふとゞきなり有體ありていに申立よとありすぐに繩を掛させられしかばお常是を
大岡政談 (旧字旧仮名) / 作者不詳(著)
わるではないか有體ありていに申せよと如何なる惡人あくにんとても成たけ吟味の上にも吟味致さるゝこそ有り難けれ
大岡政談 (旧字旧仮名) / 作者不詳(著)