“昔(いにしへ)” の例文
飛衞(ひゑい)は昔(いにしへ)の善(よ)く射(い)るものなり。同(おな)じ時(とき)紀昌(きしやう)といふもの、飛衞(ひゑい)に請(こ)うて射(しや)を學(まな)ばんとす。教(をしへ)て曰(いは)く、爾(なんぢ)先(まづ)瞬(またゝ)きせざることを學(まな)んで然(しか)る後(のち)に可言射(しやをいふべし)。
術三則 (旧字旧仮名) / 泉鏡花(著)
其(そ)の頃(ころ)の近國(きんごく)の知事(ちじ)の妾(おもひもの)に成(な)りました……妾(めかけ)とこそ言(い)へ、情深(なさけぶか)く、優(やさし)いのを、昔(いにしへ)の國主(こくしゆ)の貴婦人(きふじん)、簾中(れんちう)のやうに稱(たゝ)へられたのが名(な)にしおふ中(なか)の河内(かはち)の山裾(やますそ)なる虎杖(いたどり)の里(さと)に
雪霊記事 (旧字旧仮名) / 泉鏡花(著)