日嗣ひつぎ)” の例文
謹みて按ずるに、神州は太陽のづる所、元気の始まる所にして、天つ日嗣ひつぎ、世々、宸極しんきよくを御し、終古かはらず。もとよりに大地の元首にして、万国の綱紀なり。
二千六百年史抄 (新字旧仮名) / 菊池寛(著)
皇朝くわうてうの昔、七〇誉田ほんだの天皇、兄の皇子みこ七一大鷦鷯おほさざききみをおきて、すゑ皇子みこ七二菟道うぢきみ七三日嗣ひつぎ太子みことなし給ふ。天皇崩御かみがくれ給ひては、兄弟はらからゆづりて位にのぼり給はず。
日本は神国であるから日嗣ひつぎの御子はかわることがない、変るべからず、というのが論の骨子だが
私本太平記:13 黒白帖 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
かぎりなし天つ日嗣ひつぎ
新頌 (新字旧仮名) / 北原白秋(著)
日嗣ひつぎ皇子みこ
晶子詩篇全集拾遺 (新字旧仮名) / 与謝野晶子(著)
高光る 日嗣ひつぎ皇子みこ 厩戸うまやどの ひじりおほぎみ けはし世に れましまして はらからと たのおみらが 由々しくも 惑へるなかに いかさまに 嘆きませるか かしこくも 斑鳩の里 うち日さす 宮居みやいさだめて 飛ぶ鳥の 明日香あすかのみ代ゆ あかつきの 道うちひらくと 夢殿に ひとりこもらせ 夕されば のりのきはみを
大和古寺風物誌 (新字新仮名) / 亀井勝一郎(著)
我が国は天照すおほん神の開闢はつぐにしろしめししより、日嗣ひつぎ大王きみゆる事なきを、かく口さかしきをしへを伝へなば、末の世に八二神孫しんそんを奪うてつみなしといふあたも出づべしと
すめろぎの 天の日嗣ひつぎ
上杉謙信 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
かぎりなし天つ日嗣ひつぎ
新頌 (旧字旧仮名) / 北原白秋(著)
畏きやあま日嗣ひつぎ
新頌 (旧字旧仮名) / 北原白秋(著)