拗切ちぎ)” の例文
さういふ伴侶なかまことをんな人目ひとめすくな黄昏たそがれ小徑こみちにつやゝかな青物あをものるとつひした料簡れうけんからそれを拗切ちぎつて前垂まへだれかくしてることがある。
(旧字旧仮名) / 長塚節(著)
あめまれにしんみりとつても西風にしかぜあさから一にちあを常緑木ときはぎをもどろなか拗切ちぎつて撒布まきちらすほどつのれば、それだけでつちはもうほとんどかわかされるのである。
(旧字旧仮名) / 長塚節(著)
くきいためてもかまはぬ拗切ちぎりやうを失望しつばう憤懣ふんまんじやうとを自然しぜん經驗けいけんせざるをなかつた。
(旧字旧仮名) / 長塚節(著)
ゆくりなく拗切ちぎりてみつる蠶豆の青臭くして懷しきかも
長塚節歌集:3 下 (旧字旧仮名) / 長塚節(著)