トップ
>
打遣
>
うちや
ふりがな文庫
“
打遣
(
うちや
)” の例文
まあそんな手紙が来るだけですから、——そりゃあ金の事も云って来ますが、なに東京と蒙古だから
打遣
(
うちや
)
っておけばそれまでです。
門
(新字新仮名)
/
夏目漱石
(著)
夫
(
そ
)
れから又薩摩の方も陸を荒されて居ながら
帰
(
かえっ
)
て行く船を
追蒐
(
おっか
)
けて行くこともせず
打遣
(
うちや
)
って
置
(
おい
)
たのみならず
福翁自伝:02 福翁自伝
(新字新仮名)
/
福沢諭吉
(著)
だから、
最初
(
はじめ
)
ッから、お前さんに棄てられると、
私
(
わたい
)
はどうなるか知れないッて、始終いっていたのにさ、
打遣
(
うちや
)
ってしまってさ、そして
軽忽
(
かるはずみ
)
なことをするなッて言ってくれたって
私
(
わたい
)
は知りません。
湯島詣
(新字新仮名)
/
泉鏡花
(著)
まあそんな
手紙
(
てがみ
)
が
來
(
く
)
る
丈
(
だけ
)
ですから、——そりあ
金
(
かね
)
の
事
(
こと
)
も
云
(
い
)
つて
來
(
き
)
ますが、なに
東京
(
とうきやう
)
と
蒙古
(
もうこ
)
だから
打遣
(
うちや
)
つて
置
(
お
)
けば
夫迄
(
それまで
)
です。
門
(旧字旧仮名)
/
夏目漱石
(著)
とにかく兄や
妹
(
いもと
)
の夫まで呼び寄せた私が、父の病気を
打遣
(
うちや
)
って、東京へ行く訳には行かなかった。私は母と相談して、行かれないという返電を打つ事にした。
こころ
(新字新仮名)
/
夏目漱石
(著)
▼ もっと見る
代助は
寐
(
ね
)
ながら、自分の近き未来を
何
(
ど
)
うなるものだらうと考へた。
斯
(
か
)
うして
打遣
(
うちや
)
つて置けば、是非共
嫁
(
よめ
)
を
貰
(
もら
)
はなければならなくなる。
嫁
(
よめ
)
はもう
今迄
(
いままで
)
に
大分
(
だいぶ
)
断
(
ことわ
)
つてゐる。
それから
(新字旧仮名)
/
夏目漱石
(著)
代助は平生から、此位に世の
中
(
なか
)
を
打遣
(
うちや
)
つてゐた。だから、非常な神経質であるにも拘はらず、不安の念に襲はれる事は少なかつた。さうして、自分でもそれを自覚してゐた。
それから
(新字旧仮名)
/
夏目漱石
(著)
「貴方の仰しゃる所も、一理あるが、私にも私の考があるから、また
打遣
(
うちや
)
って置いて下さい」
それから
(新字新仮名)
/
夏目漱石
(著)
代助は平生から、この位に世の中を
打遣
(
うちや
)
っていた。だから、非常な神経質であるにも
拘
(
かか
)
わらず、不安の念に襲われる事は少なかった。そうして、自分でもそれを自覚していた。
それから
(新字新仮名)
/
夏目漱石
(著)
こうして
打遣
(
うちや
)
って置けば、是非共嫁を
貰
(
もら
)
わなければならなくなる。嫁はもう今までに大分断っている。この上断れば、愛想を尽かされるか、本当に怒り出されるか、
何方
(
どっち
)
かになるらしい。
それから
(新字新仮名)
/
夏目漱石
(著)
例月のものを
上
(
あ
)
げる
日
(
ひ
)
には
何
(
ど
)
うかとも思ひましたが、矢張り御
出
(
いで
)
にならないので、心配してゐます。御父さんは
打遣
(
うちや
)
つて置けと仰います。兄さんは例の通り呑気で、困つたら其
内
(
うち
)
来
(
く
)
るだらう。
それから
(新字旧仮名)
/
夏目漱石
(著)
「さうさ。まあ
其内
(
そのうち
)
何
(
なん
)
とか
云
(
い
)
つて
來
(
く
)
るだらう。
夫迄
(
それまで
)
打遣
(
うちや
)
つて
置
(
お
)
かうよ」
門
(旧字旧仮名)
/
夏目漱石
(著)
打
常用漢字
小3
部首:⼿
5画
遣
常用漢字
中学
部首:⾡
13画
“打”で始まる語句
打
打擲
打棄
打捨
打殺
打倒
打明
打付
打笑
打毀