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性来
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うまれつき
ふりがな文庫
“
性来
(
うまれつき
)” の例文
旧字:
性來
「はい、願掛けをしましても、塩断ちまでしましたけれど、どうしても分りません、調子が一つ出来ません。
性来
(
うまれつき
)
でござんしょう。」
歌行灯
(新字新仮名)
/
泉鏡花
(著)
こんな文句を毎日眼の前におきながら、弁当をぱくついてゐた雪堂といふ百人頭は
性来
(
うまれつき
)
齦
(
はぐき
)
の
勁
(
つよ
)
い、胃の腑の素敵に丈夫な男だつたらしい。
茶話:02 大正五(一九一六)年
(新字旧仮名)
/
薄田泣菫
(著)
長「そりゃア旦那が勝手に仰しゃったので、
私
(
わたくし
)
が千両下さいと云ったのじアねえのです、
私
(
わっち
)
ア賭事ア
性来
(
うまれつき
)
嫌いです」
名人長二
(新字新仮名)
/
三遊亭円朝
(著)
「その癖朝湯に行ける日は、きっと
寝坊
(
ねぼう
)
なさるのね」と細君は
調戯
(
からか
)
うような口調であった。小六は腹の中でこれが兄の
性来
(
うまれつき
)
の弱点であると思い込んでいた。
門
(新字新仮名)
/
夏目漱石
(著)
相当の成績をもって二人に
見
(
まみ
)
えるためには——と、ここで
性来
(
うまれつき
)
人なみ外れて身が軽く、それに山奥育ちで木登りは
十八番
(
おはこ
)
、足も滅法早いところから、さっそく盗賊に早変り
煩悩秘文書
(新字新仮名)
/
林不忘
(著)
▼ もっと見る
「どうせ、私は不幸の
性来
(
うまれつき
)
ですよって、覚悟はしてます」
俗臭
(新字新仮名)
/
織田作之助
(著)
コスチウスコオは
性来
(
うまれつき
)
慈悲深い男だつた。慈悲深いといふのは、美しい指環のはまつた手で慈善音楽会の切符を押売する事を言ふのでは無い。
茶話:04 大正七(一九一八)年
(新字旧仮名)
/
薄田泣菫
(著)
アノ
私
(
わたし
)
はね、
浜町
(
はまちやう
)
の
待合茶屋
(
まちあひぢやや
)
でございますがね、
何
(
ど
)
うも
私
(
あたし
)
は
性来
(
うまれつき
)
お
世辞
(
せじ
)
がないんですよ、だもんだからお
母
(
つか
)
さんが、
手前
(
てめえ
)
の
様
(
やう
)
に
無人相
(
ぶにんさう
)
ぢやア
好
(
よ
)
いお客は
来
(
き
)
やしないから
世辞
(
せじ
)
を買つて
来
(
こ
)
いと
世辞屋
(新字旧仮名)
/
三遊亭円朝
(著)
「僕の父は
金儲
(
かねまうけ
)
と道楽が好きだつたが、
性来
(
うまれつき
)
父に及ばない僕等兄弟は父の才能を二人で分担して、兄は金儲を、僕は道楽の方を
演
(
や
)
る事に
定
(
き
)
めてゐるのだ。」
茶話:02 大正五(一九一六)年
(新字旧仮名)
/
薄田泣菫
(著)
仙「
大丈夫
(
でえじょうぶ
)
だよ、
性来
(
うまれつき
)
不死身だから斬られても
大丈夫
(
でいじょうぶ
)
だよ」
粟田口霑笛竹(澤紫ゆかりの咲分):02 粟田口霑笛竹(澤紫ゆかりの咲分)
(新字新仮名)
/
三遊亭円朝
(著)
日本では
老年
(
としより
)
議員といふと、
義歯
(
いれば
)
の口で若い
妓
(
をんな
)
の名前を覚える位が精々だが、このキヤノン爺さんは、
性来
(
うまれつき
)
歯が達者なので、何よりも
挘
(
も
)
ぎ立ての玉蜀黍を食ふのが一番好物だといつてゐる。
茶話:03 大正六(一九一七)年
(新字旧仮名)
/
薄田泣菫
(著)
もしか
性来
(
うまれつき
)
脚が達者だつたら、氏は
画
(
ゑ
)
かきになぞならなかつたかも知れなかつた。だが、絵の方がだん/\
巧
(
うま
)
くなつて来ると、氏は多くの画かきのする写生旅行といふものが
仕
(
し
)
てみたくなつた。
茶話:05 大正八(一九一九)年
(新字旧仮名)
/
薄田泣菫
(著)
“性来”の意味
《名詞》
いわれ。由来
生まれながらの性質、能力。生来。
《形容動詞》
性 来(しょうらい・せいらい)
生まれつき。うまれたときから。
(出典:Wiktionary)
性
常用漢字
小5
部首:⼼
8画
来
常用漢字
小2
部首:⽊
7画
“性”で始まる語句
性
性質
性急
性根
性分
性懲
性悪
性癖
性情
性來