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影身
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かげみ
ふりがな文庫
“
影身
(
かげみ
)” の例文
彼にはこういう風に、精神病の娘さんが、
影身
(
かげみ
)
に添って離れないので、自分はかねて母から頼まれたお重の事を彼に話す余地がなかった。
行人
(新字新仮名)
/
夏目漱石
(著)
影身
(
かげみ
)
に附添うて、何うともして伊之助さんを守らねばなんねえぞ、これで汝の思う心も届き伊之助さんと盃いすれば斯んな嬉しい事は有るめえ
粟田口霑笛竹(澤紫ゆかりの咲分):02 粟田口霑笛竹(澤紫ゆかりの咲分)
(新字新仮名)
/
三遊亭円朝
(著)
その
夜中
(
やちゅう
)
彼の身辺にどのような怪異が起ったのであるか。我々は暫らく川手氏の
影身
(
かげみ
)
に添って、世にも不思議な事の次第を観察しなければならぬ。
悪魔の紋章
(新字新仮名)
/
江戸川乱歩
(著)
双鶴館
(
そうかくかん
)
の
女将
(
おかみ
)
はほんとうに目から鼻に抜けるように落ち度なく、葉子の
影身
(
かげみ
)
になって葉子のために尽くしてくれた。
或る女:2(後編)
(新字新仮名)
/
有島武郎
(著)
善
(
よ
)
きにつけ、
悪
(
あ
)
しきにつけ、
影身
(
かげみ
)
に
添
(
そ
)
いて、
人知
(
ひとし
)
れず
何彼
(
なにか
)
とお
世話
(
せわ
)
を
焼
(
や
)
いてくださるのでございます。
小桜姫物語:03 小桜姫物語
(新字新仮名)
/
浅野和三郎
(著)
▼ もっと見る
ところが
長
(
なが
)
い
間
(
あいだ
)
為朝
(
ためとも
)
になついて、
影身
(
かげみ
)
にそうように
片時
(
かたとき
)
もそばをはなれない二十八
騎
(
き
)
の
武士
(
ぶし
)
が、どうしてもお
供
(
とも
)
について行きたいといってききませんので、
為朝
(
ためとも
)
も
困
(
こま
)
って
鎮西八郎
(新字新仮名)
/
楠山正雄
(著)
元旦の朝、若旦那と並んだ姿を見せたのは、
影身
(
かげみ
)
に添うことだけはゆるしてくれというのだったかも知れない……抑留所ではじめて
父娘
(
おやこ
)
がめぐり逢うなんて、これは因縁。
ユモレスク
(新字新仮名)
/
久生十蘭
(著)
いよ/\
眞
(
まこと
)
に
其事
(
そのこと
)
あらばと
恐
(
おそ
)
ろしき
思案
(
しあん
)
をさへ
定
(
さだ
)
めて
美尾
(
みを
)
が
影身
(
かげみ
)
とつき
添
(
そ
)
ふ
如
(
ごと
)
く
守
(
まも
)
りぬ。
われから
(旧字旧仮名)
/
樋口一葉
(著)
お立ち会い
衆
(
しゅ
)
の大勢さまよ。これが私の洋行
土産
(
みやげ
)
じゃ。現代文化の
影身
(
かげみ
)
に付添う。この世からなる地獄の話じゃ。鳥が
囀
(
さえず
)
り木の葉が茂り。花に
紅葉
(
もみじ
)
に極楽浄土の。中にさまよう精神病者じゃ。
ドグラ・マグラ
(新字新仮名)
/
夢野久作
(著)
自分の
影身
(
かげみ
)
につき添っている——まあ恋人が多いようだが——そう云う人々の魂が救ったんだともなる。
坑夫
(新字新仮名)
/
夏目漱石
(著)
車のなかで若旦那と並んだ姿を見せたのは
影身
(
かげみ
)
に添うのはゆるしてくれということだったのかもしれないわね……そうまでと知っていたら、なにも巴里へなんか出かけて行くことはなかった
野萩
(新字新仮名)
/
久生十蘭
(著)
影
常用漢字
中学
部首:⼺
15画
身
常用漢字
小3
部首:⾝
7画
“影”で始まる語句
影
影法師
影響
影像
影向
影護
影絵
影武者
影画
影燈籠