彌助やすけ)” の例文
新字:弥助
出し呉よと云に下男げなん彌助やすけは此體を見て大いに驚きハツと思ひながらなほもよく/\見るに身の彌立よだつばかりに恐ろしきなが大小を
大岡政談 (旧字旧仮名) / 作者不詳(著)
やぶれかぶれにあばれてあばれて、正太郎しようたらうつらきず一つ、れも片眼かため片足かたあしなきものとおもへばやすし、加擔人かたうど車屋くるまやうし元結もとゆひよりのぶん手遊屋おもちやゝ彌助やすけなどあらばけはるまじ
たけくらべ (旧字旧仮名) / 樋口一葉(著)
客「まだ事は切れない、もう少し此方こちらへ入れてくんな、ぬれてゝもい、大方うだろうと思ったが全く死後しにおくれたに違いない、彌助やすけお前其処そこ退きな、何か薬があったろう、水を吐かせなければならん」
政談月の鏡 (新字新仮名) / 三遊亭円朝(著)
このまざるによりしひてと申譯もなしと云ふに亭主は大いによろこびて早々さう/\彌助やすけをよび我等より御客おきやくさまへ御詫おわびも申上たるに早速御勘辨下されたり然れども是にこり以來いらいよく/\氣を
大岡政談 (旧字旧仮名) / 作者不詳(著)
付てるに若い人達ひとたちと云ふものは仕方がない後先の勘辨かんべんもなくこまりしものなりと申けるに下男の彌助やすけも氣の毒面どくがほやうさ惡い奴に引罹ひきかゝりましたが夫ならとて知らせるわけには參らず實に氣の毒な事で御座ると申を
大岡政談 (旧字旧仮名) / 作者不詳(著)