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尸
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しかばね
ふりがな文庫
“
尸
(
しかばね
)” の例文
翌、周の定王の十年、晋・楚の大軍が
邲
(
ひつ
)
の地に戦い、楚軍は大いに敗れた。此の戦で、襄老は戦死した上、
尸
(
しかばね
)
を敵に取られて了った。
妖氛録
(新字新仮名)
/
中島敦
(著)
百樹
(
もゝき
)
曰、
唐土
(
もろこし
)
にも
弘智
(
こうち
)
に
似
(
に
)
たる事あり。唐の世の僧
義存
(
ぎそん
)
没
(
ぼつ
)
してのち
尸
(
しかばね
)
を
函中
(
はこのなか
)
に
置
(
おき
)
、毎月其
徒
(
でし
)
これをいだし
爪髪
(
つめかみ
)
の
長
(
のび
)
たるを
剪薙
(
はさみきるを
)
常
(
つね
)
とす。
北越雪譜:06 北越雪譜二編
(新字旧仮名)
/
鈴木牧之
、
山東京山
(著)
ギリシアのジオメデス王、その馬に人肉を飼ったが、ヘラクレス奮闘して王を殺し、その
尸
(
しかばね
)
を馬に
啖
(
く
)
わしむると
温柔
(
おとな
)
しくなったという。
十二支考:05 馬に関する民俗と伝説
(新字新仮名)
/
南方熊楠
(著)
尸
(
しかばね
)
を原頭に
暴
(
さ
)
らさゞるの故を以て、国民的ならずと罵るものあらば、吾人は其の愚を笑はずんばあらざるなり。
国民と思想
(新字旧仮名)
/
北村透谷
(著)
百樹
(
もゝき
)
曰、
唐土
(
もろこし
)
にも
弘智
(
こうち
)
に
似
(
に
)
たる事あり。唐の世の僧
義存
(
ぎそん
)
没
(
ぼつ
)
してのち
尸
(
しかばね
)
を
函中
(
はこのなか
)
に
置
(
おき
)
、毎月其
徒
(
でし
)
これをいだし
爪髪
(
つめかみ
)
の
長
(
のび
)
たるを
剪薙
(
はさみきるを
)
常
(
つね
)
とす。
北越雪譜:03 北越雪譜初編
(新字旧仮名)
/
鈴木牧之
、
山東京山
(著)
▼ もっと見る
愛執に依って蛇となったは、『沙石集』七に、ある人の娘鎌倉若宮僧坊の
児
(
ちご
)
を恋い、死んで児を悩死せしめ、蛇となって児の
尸
(
しかばね
)
を
纏
(
まと
)
うた譚あり。
十二支考:04 蛇に関する民俗と伝説
(新字新仮名)
/
南方熊楠
(著)
又
宋人
(
そうひと
)
彭乗
(
はうじやう
)
が
作
(
さく
)
墨客揮犀
(
ぼくかくきさい
)
に
鄂州
(
がくしう
)
の
僧
(
そう
)
无夢
(
むむ
)
も
尸
(
しかばね
)
を
不埋
(
うづめず
)
、
爪髪
(
つめかみ
)
の
長
(
のび
)
たる
義存
(
ぎぞん
)
に同じかりしが、婦人の手に
摸
(
なで
)
られしより爪髪のびざりしとぞ。
北越雪譜:06 北越雪譜二編
(新字旧仮名)
/
鈴木牧之
、
山東京山
(著)
虎に殺された者の
尸
(
しかばね
)
を一族の墓地に埋めぬとある、また正月ごとに林地の住民
豕
(
ぶた
)
一疋に村の判を
捺
(
お
)
した
寄進牒
(
きしんふだ
)
を添えて林中に置くと、虎が来て
両
(
ふたつ
)
ながら取り去る
十二支考:01 虎に関する史話と伝説民俗
(新字新仮名)
/
南方熊楠
(著)
又
宋人
(
そうひと
)
彭乗
(
はうじやう
)
が
作
(
さく
)
墨客揮犀
(
ぼくかくきさい
)
に
鄂州
(
がくしう
)
の
僧
(
そう
)
无夢
(
むむ
)
も
尸
(
しかばね
)
を
不埋
(
うづめず
)
、
爪髪
(
つめかみ
)
の
長
(
のび
)
たる
義存
(
ぎぞん
)
に同じかりしが、婦人の手に
摸
(
なで
)
られしより爪髪のびざりしとぞ。
北越雪譜:03 北越雪譜初編
(新字旧仮名)
/
鈴木牧之
、
山東京山
(著)
ドイツで薔薇をアドニス
花
(
ブルーメ
)
と呼ぶは、アドニス殺された折りヴェヌス嘆き男の
尸
(
しかばね
)
から血一滴下るごとに女神の眼から涙一点落ち血は薔薇涙はアドニス花となった故とか
十二支考:01 虎に関する史話と伝説民俗
(新字新仮名)
/
南方熊楠
(著)
勇士これを腕に貫けば身動くごとに鳴る事鈴のごとし。かくて虎の
尸
(
しかばね
)
もしくはその一部を
提
(
たずさ
)
え諸方を巡遊すれば衆集まり来りてこれを見贈遺多く数日にして富足るとある。
十二支考:01 虎に関する史話と伝説民俗
(新字新仮名)
/
南方熊楠
(著)
デル・テチョの『
巴拉乖
(
パラガイ
)
等の史』に、スペインのカベツア・デ・ヴァカが、十六世紀の中頃ペルーに入った時、八千戸ある村の円塔に、一大蛇住み、戦死の
尸
(
しかばね
)
を
享
(
う
)
け食い
十二支考:04 蛇に関する民俗と伝説
(新字新仮名)
/
南方熊楠
(著)
これは鯨類などの
尸
(
しかばね
)
が打ち上がったその肋骨の数多きを蜈蚣の足と見たのだろ、レオ・アフリカヌスの『亜非利加記』にメッサの海浜のある社の鳥居は全く鯨の肋骨で作る
十二支考:03 田原藤太竜宮入りの話
(新字新仮名)
/
南方熊楠
(著)
猫が人に子を取らるるを
患
(
うれ
)
いてその子を
啖
(
く
)
い(ロメーンズの『動物の智慧』一四章)、諸方の土蕃が親の
尸
(
しかばね
)
を食い、メキシコ人等が神に
像
(
かたど
)
った餅を拝んだ後食うたなども同義である。
十二支考:10 猪に関する民俗と伝説
(新字新仮名)
/
南方熊楠
(著)
中央に
頭分
(
かしらぶん
)
を埋め、周囲に
子分
(
こぶん
)
の
尸
(
しかばね
)
を埋めたる跡あり。俗に平経盛の塚という。
神社合祀に関する意見
(新字新仮名)
/
南方熊楠
(著)
因って
尸
(
しかばね
)
を求めしむるに他の猴ども、その屍を持ち去って一疋も残らずと。
十二支考:07 猴に関する伝説
(新字新仮名)
/
南方熊楠
(著)
上帝その禍を予防せんため、竜の身を極めて重くし居る故、みな楽土より流れ出る
一
(
ある
)
河に
陥
(
お
)
ちて死す、近処の人その死を
覗
(
うかが
)
い、七十日の後その
尸
(
しかばね
)
の
頭頂
(
いただき
)
に
根生
(
ねざし
)
た紅玉を採って国の帝に
献
(
たてまつ
)
ると。
十二支考:03 田原藤太竜宮入りの話
(新字新仮名)
/
南方熊楠
(著)
さて上述インドで猴の
尸
(
しかばね
)
を見るを不吉とするよりついに猴は死なぬものというに至ったごとく、庚申の夜夫婦の道を行うを避けたところから、後には、『下学集』に〈この夜盗賊事を行うに利あり
十二支考:07 猴に関する伝説
(新字新仮名)
/
南方熊楠
(著)
“尸”の意味
《名詞》
(しかばね、かばね)死(し)んだ人の体。死体。死骸。
(しかばね、かばね)(部首)尸冠。
(出典:Wiktionary)
尸
漢検1級
部首:⼫
3画
“尸”を含む語句
尸者
僵尸
尸位素餐
毘婆尸仏
尸羅迷伽
走尸
行尸走肉
竺刹尸羅
死尸
横尸
拘尸那
得叉尸羅
伊尸耆利山
尸童
尸祝
尸沙罪
尸棄仏陀
尸棄
太陰積尸
僧伽婆尸沙