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安々
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やす/\
ふりがな文庫
“
安々
(
やす/\
)” の例文
たゞ平岡の方から、自分の過去の行為に対して、幾分か感謝の意を表して
来
(
く
)
る場合に限つて、
安々
(
やす/\
)
と筆が動いて、比較的なだらかな返事が書けた。
それから
(新字旧仮名)
/
夏目漱石
(著)
医「それから愚老が懐中から四文銭を出して、
赤児
(
あかご
)
の手へ握らせますと、すうと手を
引込
(
ひっこ
)
まして頭の方から
安々
(
やす/\
)
と産れて出て、お辞儀をしました」
菊模様皿山奇談
(新字新仮名)
/
三遊亭円朝
(著)
と言つて、
安々
(
やす/\
)
と娘の
暖
(
あたゝか
)
さうな掌面と不恰好な自分のをぴたりと合せたと思ふと、その
儘
(
まゝ
)
凝
(
じつ
)
と握り締めた。
茶話:02 大正五(一九一六)年
(新字旧仮名)
/
薄田泣菫
(著)
かげに
廻
(
まわ
)
りては
家
(
うち
)
の
書生
(
しよせい
)
がと
安々
(
やす/\
)
こなされて、
御玄關番
(
おげんくわんばん
)
同樣
(
どうやう
)
にいはれる
事
(
こと
)
馬鹿
(
ばか
)
らしさの
頂上
(
てうじよう
)
なれば、これのみにても
寄
(
よ
)
りつかれぬ
價値
(
ねうち
)
はたしかなるに、しかも
此家
(
このや
)
の
立
(
たち
)
はなれにくゝ
ゆく雲
(旧字旧仮名)
/
樋口一葉
(著)
これは
決
(
けつ
)
してさう
安々
(
やす/\
)
と
考
(
かんが
)
へ
出
(
だ
)
せるはずのものではないのであるが、
更
(
さら
)
に
其精巧
(
そのせいこう
)
なものに
至
(
いた
)
つては、
人
(
ひと
)
の
身體
(
しんたい
)
には
勿論
(
もちろん
)
、
普通
(
ふつう
)
の
地震計
(
ぢしんけい
)
にも
感
(
かん
)
じない
程
(
ほど
)
の
地震波
(
ぢしんぱ
)
まで
記録
(
きろく
)
することが
出來
(
でき
)
るのである。
地震の話
(旧字旧仮名)
/
今村明恒
(著)
▼ もっと見る
といふが
落
(
おち
)
で、演説会は閉会となる。かくて高木氏は高点を収めて
安々
(
やす/\
)
当選した。
茶話:03 大正六(一九一七)年
(新字旧仮名)
/
薄田泣菫
(著)
内障眼
(
そこひ
)
のようだが、此処で逢ったは
僥倖
(
さいわい
)
、此奴があっては枕を高く寐ることは出来んから、此処で討果してしまえば丈助も
此方
(
こっち
)
も
安々
(
やす/\
)
と眠られる、幸いのことだと思い、雪は益々降出し
粟田口霑笛竹(澤紫ゆかりの咲分):02 粟田口霑笛竹(澤紫ゆかりの咲分)
(新字新仮名)
/
三遊亭円朝
(著)
安
常用漢字
小3
部首:⼧
6画
々
3画
“安”で始まる語句
安
安堵
安心
安房
安全
安芸
安穏
安土
安否
安宅