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喪
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ほろぼ
ふりがな文庫
“
喪
(
ほろぼ
)” の例文
天の将に斯の文を
喪
(
ほろぼ
)
さんとするや、後死の者斯の文に与るを得ざるなり。天の未だ斯の文を喪さざるや、匡人其れ
予
(
われ
)
を如何せんと。
論語物語
(新字新仮名)
/
下村湖人
(著)
そもそも天の
此文
(
しぶん
)
を
喪
(
ほろぼ
)
さざるの深意なるべし。本日たまたま中元、同社、
手
(
てず
)
から
酒肴
(
しゅこう
)
を調理し、一杯をあげて、文運の地におちざるを祝す。
中元祝酒の記
(新字新仮名)
/
福沢諭吉
(著)
匡
(
きょう
)
の地で暴民に囲まれた時
昂然
(
こうぜん
)
として孔子の言った「天のいまだ
斯文
(
しぶん
)
を
喪
(
ほろぼ
)
さざるや
匡人
(
きょうひと
)
それ
予
(
われ
)
をいかんせんや」が、今は子路にも実に良く
解
(
わか
)
って来た。
弟子
(新字新仮名)
/
中島敦
(著)
子、
匡
(
きょう
)
に
畏
(
とら
)
(拘)わる。曰く、文王
既
(
すで
)
に没したれども、文は
茲
(
ここ
)
(吾が身)にあらずや。天の
将
(
まさ
)
に
斯
(
こ
)
の文を
喪
(
ほろぼ
)
さんとするときは、
後死者
(
われ
)
(孔子自らいう)は斯の文に
与
(
あずか
)
るを得ざるべし。
孔子
(新字新仮名)
/
和辻哲郎
(著)
又後世に於て、民の、吾が故に
由
(
よ
)
りて、己が
父母
(
かぞ
)
を
喪
(
ほろぼ
)
せりと言はむことを欲せじ。豈に其れ戦勝ちての後に、
方
(
まさ
)
に
大夫
(
ますらを
)
と言はむ哉。夫れ身を
捐
(
す
)
て国を固くせむは、
亦
(
また
)
大夫
(
ますらを
)
ならざらむや。
大和古寺風物誌
(新字新仮名)
/
亀井勝一郎
(著)
▼ もっと見る
森春濤が
挽詩
(
ばんし
)
二首の一に「百年天未喪斯文。強自慰君還哭君。二子有才如軾轍。一時刮目待機雲。若将鉛槧纘先緒。応為彝倫遺大勲。惆悵吟魂招不返。幽蘭隔岸水沄沄。」〔百年天未ダ斯ノ文ヲ
喪
(
ほろぼ
)
サズ/強ヒテ自ラ君ヲ慰メ
還
(
また
)
君ヲ哭ス/二子才有ルコト軾轍ノ如シ/一時刮目シテ機雲ヲ待ツ/
若
(
も
)
シ鉛槧ヲ
将
(
もっ
)
テ先緒ヲ
下谷叢話
(新字新仮名)
/
永井荷風
(著)
また、我が封建の諸藩において、老儒先生を重役に登用して何等の用もなさず、かえって藩土のために不都合を起して、その先生もついに身を
喪
(
ほろぼ
)
したるもの少なからず。
学問の独立
(新字新仮名)
/
福沢諭吉
(著)
子曰く、
噫
(
ああ
)
天予を
喪
(
ほろぼ
)
せり、天予を喪せり。(先進、九)
孔子
(新字新仮名)
/
和辻哲郎
(著)
“喪”の意味
《名詞》
(も)親しい人の死後、一定の期間、行いを慎み死者を弔うこと。
(出典:Wiktionary)
“喪”の解説
喪(も、英語:mourning)とは、身近な者や心を寄せる者、尊ぶべき者等の死を受けて、それを悲しむ者が一定期間中を過ごすことになる、日常生活とは異なる儀礼的禁忌状態であり、人間社会においておよそ普遍的な現象である。親族を亡くしたときに遺族が身を置く場合が最も一般的である。
(出典:Wikipedia)
喪
常用漢字
中学
部首:⼝
12画
“喪”を含む語句
沮喪
喪失
喪心
喪服
喪家
喪中
喪主
喪神
得喪
御大喪
阻喪
喪山
見喪
喪然
喪章
喪旗
服喪
喪屋
去喪
心喪
...