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吹溜
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ふきだま
ふりがな文庫
“
吹溜
(
ふきだま
)” の例文
凍りついた引戸を無理にあけると、廊下のコンクリートの路面から二
尺
(
しゃく
)
位も積み上った
吹溜
(
ふきだま
)
りの雪が、ぼろぼろとコンクリートの上へこぼれ落ちて来るのであった。
雪雑記
(新字新仮名)
/
中谷宇吉郎
(著)
目前の敵を
殪
(
たお
)
し得た忠一は、
先
(
ま
)
ずほッと一息
吐
(
つ
)
くと共に、
俄
(
にわか
)
に
渇
(
かわき
)
を覚えたので、顔に浴びたる血の
飛沫
(
しぶき
)
を
拭
(
ぬぐ
)
いもあえず、軒の外へひらりと駈け出して、
吹溜
(
ふきだま
)
りの雪を手一杯に
掬
(
すく
)
って飲んだ。
飛騨の怪談
(新字新仮名)
/
岡本綺堂
(著)
そうは言っても、小高い場所に雪が積ったのではありません、
粉雪
(
こゆき
)
の
吹溜
(
ふきだま
)
りがこんもりと積ったのを、
哄
(
どっ
)
と吹く風が根こそぎにその吹く方へ吹飛ばして運ぶのであります。一つ二つの
数
(
すう
)
ではない。
雪霊続記
(新字新仮名)
/
泉鏡花
(著)
然
(
さ
)
うは
言
(
い
)
つても、
小高
(
こだか
)
い
場所
(
ばしよ
)
に
雪
(
ゆき
)
が
積
(
つも
)
つたのではありません、
粉雪
(
こゆき
)
の
吹溜
(
ふきだま
)
りがこんもりと
積
(
つも
)
つたのを、
哄
(
どつ
)
と
吹
(
ふ
)
く
風
(
かぜ
)
が
根
(
ね
)
こそぎに
其
(
そ
)
の
吹
(
ふ
)
く
方
(
はう
)
へ
吹飛
(
ふきと
)
ばして
運
(
はこ
)
ぶのであります。
一
(
ひと
)
つ
二
(
ふた
)
つの
數
(
すう
)
ではない。
雪霊続記
(旧字旧仮名)
/
泉鏡花
(著)
客は一統、女中たち
男衆
(
おとこしゅ
)
まで、
挙
(
こぞ
)
って式台に立ったのが、左右に分れて、妙に隅を取って、
吹溜
(
ふきだま
)
りのように
重
(
かさな
)
り合う。
真中
(
まんなか
)
へ
拭込
(
ふきこ
)
んだ大廊下が通って、奥に、霞へ架けた
反橋
(
そりはし
)
が庭のもみじに燃えた。
怨霊借用
(新字新仮名)
/
泉鏡花
(著)
吹
常用漢字
中学
部首:⼝
7画
溜
漢検準1級
部首:⽔
13画
“吹”で始まる語句
吹
吹聴
吹雪
吹上
吹出
吹聽
吹込
吹矢
吹掛
吹消