号令ごうれい)” の例文
旧字:號令
すこしぐらい気持のわるい日でも、号令ごうれいをかけられて、艇内をあっちへこっちへ、二三度かけまわると、妙に元気をとりもどす。
大宇宙遠征隊 (新字新仮名) / 海野十三(著)
一、二、三の号令ごうれいがかかったわけではありません。しかし、ブローカーのぶきみな目が、それとおなじはたらきをしました。
超人ニコラ (新字新仮名) / 江戸川乱歩(著)
田口一等卒はこう云うと、狼狽ろうばいしたように姿勢を正した。同時に大勢おおぜいの兵たちも、声のない号令ごうれいでもかかったように、次から次へと立ち直り始めた。
将軍 (新字新仮名) / 芥川竜之介(著)
こう号令ごうれいしたが、令をくだす自分だけは軍律ぐんりつもなにもなく、黒布こくふのかくしぶくろから陶器製すえものせいのパイプを出し、それへ、葉煙草はたばこをつめたかと思うと、歩きながら
神州天馬侠 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
そののことを、よくおぼえています。ちょうど、さくらはなきかけていました。子供こどもたちのれつは、このさくらのまわりを、先生せんせい号令ごうれいしたがって、あるいたのでした。
だれにも話さなかったこと (新字新仮名) / 小川未明(著)
今までの静謐せいひつとは打って変わって、足音、号令ごうれいの音、散らばった生徒のさわぐ音が校内に満ち渡った。
田舎教師 (新字新仮名) / 田山花袋(著)
ハープをかたにかけると、わたしは号令ごうれいをかけた。
ひとつずつ入れてみろ。右の穴には右の半ペラ、左の穴には左の半ペラ……入れたか、よし、それじゃアな。おれが号令ごうれい
少年探偵長 (新字新仮名) / 海野十三(著)
三ちゃんは、号令ごうれいをかけました。そして、自分じぶんが、いちばん先頭せんとうって、テンテンテ、テンテンテ、トテトテト——と、くちでらっぱのまねをして、威張いばっていきました。
日の当たる門 (新字新仮名) / 小川未明(著)
と呼子をふいた黒具足の部将ぶしょうは、ひらりと、岩上からとびおりて号令ごうれいした。
神州天馬侠 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
「だれが、号令ごうれいをかけるの?」と、まことくんが、いいました。
真坊と和尚さま (新字新仮名) / 小川未明(著)
誰かが号令ごうれいをかけたようでもある。
海底都市 (新字新仮名) / 海野十三(著)
梅雪は、号令ごうれいした。
神州天馬侠 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
みんながちました。そして級長きゅうちょう号令ごうれいで、れいをしました。
片目のごあいさつ (新字新仮名) / 小川未明(著)
「一、二、三っ。」と、号令ごうれいをかけました。
真坊と和尚さま (新字新仮名) / 小川未明(著)
つづいて号令ごうれいが、かかった。
戦友 (新字新仮名) / 小川未明(著)