勢力せいりょく)” の例文
で、高等こうとうればしたがってよりつよ勢力せいりょくもって、実際じっさい反応はんのうするのです。貴方あなた医者いしゃでおいでて、どうしてこんなわけがおわかりにならんです。
六号室 (新字新仮名) / アントン・チェーホフ(著)
ただしいことも、ただしくないと、いいはるひとたちがあり、そういうもののほうが、いつのなかでも勢力せいりょくつからだ。」
世の中のために (新字新仮名) / 小川未明(著)
大いに勢力せいりょくのある位置をたと喜んで、その勢力を振りまわす人を見ると、彼奴きゃつ一円の勢力を得て一円だけ威張いばって、あとはからになっているわいと思う。
自警録 (新字新仮名) / 新渡戸稲造(著)
天下てんか勢力せいりょくを一もんにあつめて、いばっていた平家へいけも、とうとう源氏げんじのためにほろぼされて、安徳天皇あんとくてんのうほうじて、だんうらのもくずときえてからというもの、この壇ノ浦いったいには
壇ノ浦の鬼火 (新字新仮名) / 下村千秋(著)
たいへんな勢力せいりょくをもっていて、世間せけんの人たちからおそれられている、ある魔法使まほうつかいのばあさんのものでしたから、だれひとりそのなかへはいっていこうとするものはありませんでした。
すべてこの旅の間に、洋服の勢力せいりょくあるを見しこと、幾度か知られず。
みちの記 (新字新仮名) / 森鴎外(著)
かぜは、すこしのあいだ一息ひといきいれると、そのは、かえって、すさまじい勢力せいりょくをあらわしました。
戦争はぼくをおとなにした (新字新仮名) / 小川未明(著)
なぜなら、ほかの六にんおとこたちは、みんな、そのおとこより身分みぶんたかく、物持ものもちであり、勢力せいりょくもありますから、それをったら、きっと、そねんで、どんなしかえしを、するかもしれません。
うずめられた鏡 (新字新仮名) / 小川未明(著)