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刺
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はり
ふりがな文庫
“
刺
(
はり
)” の例文
皆まで嘘でなかろう、虎が蝟に制せらるるは昨今聞かぬが
豪猪
(
やまあらし
)
を
搏
(
う
)
つとてその
刺
(
はり
)
に犯され致命傷を受くる事は近年も聞くところだ。
十二支考:01 虎に関する史話と伝説民俗
(新字新仮名)
/
南方熊楠
(著)
今は鶯これにのみ鳴きて聞かせ、つひには
刺
(
はり
)
の間に飛び入りて、血を流して死にき。われ人となりて後、しば/\此歌の事をおもひき。
即興詩人
(旧字旧仮名)
/
ハンス・クリスチャン・アンデルセン
(著)
蓋
(
けだ
)
し露国の農民の信仰を代表する者にして、死も自然の者なれば、
刺
(
はり
)
多き者として
悪
(
にく
)
まれはせで、極めて美くしき者とまで彼等の心には映るなり。
トルストイ伯
(新字旧仮名)
/
北村透谷
(著)
たゞ
有情
(
うじやう
)
の者をのみ蹴る記憶の
刺
(
はり
)
の痛みによりてしば/\涙を流さしむることあり 一九—二一
神曲:02 浄火
(旧字旧仮名)
/
アリギエリ・ダンテ
(著)
妻の一言々々は毒を含んでいて、しかも彼女はどこがわたしの最も痛いところかよく心得ているので、そこを狙って
刺
(
はり
)
をさすのです。争いの進行につれて、それがます/\ひどくなる。
クロイツェル・ソナタ:01 クロイツェル・ソナタ
(新字新仮名)
/
レオ・トルストイ
(著)
▼ もっと見る
刺
(
はり
)
の陣をば張つて居る。
晶子詩篇全集拾遺
(新字旧仮名)
/
与謝野晶子
(著)
刺
(
はり
)
は花より刺多き
花守
(旧字旧仮名)
/
横瀬夜雨
(著)
かの人を
螫
(
さ
)
しては
燄
(
ほのほ
)
に入り、一たびは烟となれど、又「フヨニツクス」(自ら
焚
(
や
)
けて後、再び灰より生るゝ怪鳥)の如く生れ出でゝ、毒を吐き人を
傷
(
やぶ
)
るといふ蛇の
刺
(
はり
)
をば
即興詩人
(旧字旧仮名)
/
ハンス・クリスチャン・アンデルセン
(著)
いわく虎は山獣の君なり、
状
(
かたち
)
猫のごとくにて大きさ牛のごとく
黄質黒章
(
きのしたじくろきすじ
)
、
鋸牙鉤爪
(
のこぎりばかぎのつめ
)
鬚健にして
尖
(
とが
)
り舌大きさ掌のごとく
倒
(
さかさま
)
に
刺
(
はり
)
を生ず、
項
(
うなじ
)
短く鼻
齆
(
ふさが
)
る、これまでは誠に文簡にして写生の妙を極め居る。
十二支考:01 虎に関する史話と伝説民俗
(新字新仮名)
/
南方熊楠
(著)
我は今無言なり、膝を折りて柱に
憑
(
もた
)
れ、歯を
咬
(
か
)
み、眼を
瞑
(
めい
)
しつゝあり。知覚我を離れんとす、死の
刺
(
はり
)
は我が
後
(
うしろ
)
に来りて
機
(
をり
)
を
覗
(
うかゞ
)
へり。「死」は近づけり、然れどもこの時の死は、生よりもたのしきなり。
我牢獄
(新字旧仮名)
/
北村透谷
(著)
ジエンナロは
後
(
しりへ
)
を指ざして、かしこにてはわれ薔薇を摘み得たりと云ふ。われは
頷
(
うなづ
)
きて、心の中にはこの男の
強顏
(
きやうがん
)
なることよ、まことは
刺
(
はり
)
に觸れて自ら傷けしものをとおもひぬ。
即興詩人
(旧字旧仮名)
/
ハンス・クリスチャン・アンデルセン
(著)
“刺(
棘
)”の解説
棘(とげ、刺、朿)は、生物または人工物の表面における、固く頂点の鋭い円錐形の突起のこと。生物体または人工物を保護する役割で存在することが多い。また、比喩的に心に傷を与えるような言動に対して「棘のある」という言い方もする。前者の棘も後者の棘も、必要以上に多いと思われるときは「とげとげ」という擬態語で修飾される。
(出典:Wikipedia)
刺
常用漢字
中学
部首:⼑
8画
“刺”を含む語句
刺繍
刺青
突刺
諷刺
刺客
刺貫
刺戟
刺子
名刺
肉刺
串刺
刺激
刺止
刺股
絽刺
刺殺
刺々
芋刺
目刺
江刺
...