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冷罵
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れいば
ふりがな文庫
“
冷罵
(
れいば
)” の例文
「一寸お待ちなせエ、戸締の
無
(
ね
)
い家たア随分不用心なものだ、
何
(
ど
)
れ程貧乏なのか知らねいが」と彼の
剽軽
(
へうきん
)
なる
都々逸
(
どゝいつ
)
の名人は
冷罵
(
れいば
)
す
火の柱
(新字旧仮名)
/
木下尚江
(著)
それから彼は直ちに冷静に返って、頭の中にいっぱい乱れてる考えのすべてを、ほとんど
冷罵
(
れいば
)
のような一息の強い単語で言い放った。
レ・ミゼラブル:08 第五部 ジャン・ヴァルジャン
(新字新仮名)
/
ヴィクトル・ユゴー
(著)
ましてそれを、(そうであろう)を(そうであった)にして、
鵜呑
(
うの
)
みにしてしまって、
冷罵
(
れいば
)
するのはあまりの
呵責
(
かしゃく
)
ではあるまいか。
芳川鎌子
(新字新仮名)
/
長谷川時雨
(著)
ただそれがQの
冷罵
(
れいば
)
とペルゴレシの音楽とのすぐ後に出くわしたばかりに、偶然自分の子供らしいイーゴチズムに迎合したのかもしれない。
小さな出来事
(新字新仮名)
/
寺田寅彦
(著)
一声、浴びせかけた
冷罵
(
れいば
)
を
機
(
き
)
ッかけに、阿修羅の怪勇、鏡智流自在の腕前を、一度に現わしてきた
切
(
き
)
ッ
尖
(
さき
)
の鋭さ——
剣難女難
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
▼ もっと見る
私はその新しい墓と、新しい私の妻と、それから地面の下に
埋
(
うず
)
められたKの新しい白骨とを思い比べて、運命の
冷罵
(
れいば
)
を感ぜずにはいられなかったのです。
こころ
(新字新仮名)
/
夏目漱石
(著)
「ざまア見ろ。
淫売
(
いんばい
)
め。」と
冷罵
(
れいば
)
した運転手の声も驟雨の音に打消され、車は
忽
(
たちま
)
ち
行衛
(
ゆくえ
)
をくらましてしまった。
つゆのあとさき
(新字新仮名)
/
永井荷風
(著)
単に歴史をありのままに見せるに過ぎないという、一種の
冷罵
(
れいば
)
を意味している名称で、絵入新聞に
仮名垣魯文
(
かながきろぶん
)
がこう書いたのが
嚆矢
(
こうし
)
であるとか伝えられている。
明治劇談 ランプの下にて
(新字新仮名)
/
岡本綺堂
(著)
などゝ云う
冷罵
(
れいば
)
を、店員どもに浴びせられながら、一種の反抗心を以て
繙
(
ひもと
)
いたようなものゝ、己には実際、
此
(
こ
)
の有名なる
戯曲
(
ぎきょく
)
の
妙味
(
みょうみ
)
が、
何処
(
どこ
)
にあるのやら分らなかった。
小僧の夢
(新字新仮名)
/
谷崎潤一郎
(著)
源太郎は
暁闇
(
あかつきやみ
)
の中を引揚げて行く覆面武士の一隊を見送って、氷のような
冷罵
(
れいば
)
を浴びせました。
銭形平次捕物控:045 御落胤殺し
(新字新仮名)
/
野村胡堂
(著)
若い、
新米
(
しんまい
)
の主人に対する職工たちの侮辱と、
冷罵
(
れいば
)
とを予期させられつつ……。
怪夢
(新字新仮名)
/
夢野久作
(著)
花はずかしい美青年の唇の、どこからこんな
冷罵
(
れいば
)
が出るかと、思われるようだ。
雪之丞変化
(新字新仮名)
/
三上於菟吉
(著)
それは
冷罵
(
れいば
)
の語気であります。
大菩薩峠:19 小名路の巻
(新字新仮名)
/
中里介山
(著)
猫の癖に運動なんて
利
(
き
)
いた風だと一概に
冷罵
(
れいば
)
し去る
手合
(
てあい
)
にちょっと申し聞けるが、そう
云
(
い
)
う人間だってつい近年までは運動の何者たるを解せずに、食って寝るのを天職のように心得ていたではないか。
吾輩は猫である
(新字新仮名)
/
夏目漱石
(著)
“冷罵”の意味
《名詞》
冷罵(れいば)
嘲り罵ること。
(出典:Wiktionary)
冷
常用漢字
小4
部首:⼎
7画
罵
常用漢字
中学
部首:⽹
15画
“冷”で始まる語句
冷
冷笑
冷々
冷水
冷汗
冷酒
冷淡
冷評
冷飯
冷泉