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八釜敷
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やかましく
ふりがな文庫
“
八釜敷
(
やかましく
)” の例文
おつぎは
八釜敷
(
やかましく
)
勘次
(
かんじ
)
に
使
(
つか
)
はれて
晝
(
ひる
)
の
間
(
あひだ
)
は
寸暇
(
すんか
)
もなかつた。
夜
(
よ
)
がひつそりとする
頃
(
ころ
)
はおつぎは
能
(
よ
)
く
卯平
(
うへい
)
の
小屋
(
こや
)
へ
來
(
き
)
て
惱
(
なや
)
んで
居
(
ゐ
)
る
腰
(
こし
)
を
揉
(
も
)
んでやつた。
土
(旧字旧仮名)
/
長塚節
(著)
「なに
善意
(
ぜんゐ
)
に
払
(
はら
)
はないのは、文芸協会の方でも
八釜敷
(
やかましく
)
は云はない
筈
(
はづ
)
だ。
何
(
ど
)
うせ
幾何
(
いくら
)
切符が売れたつて、とゞの
詰
(
つま
)
りは協会の借金になる事は
明
(
あき
)
らかだから」
三四郎
(新字旧仮名)
/
夏目漱石
(著)
外交問題が
八釜敷
(
やかましく
)
なり掛けた頃と思ひますから——道時が
晩餐
(
ばんさん
)
の時、
冷笑
(
わら
)
ひながら、お前の御自慢の梅子さんも、
到頭
(
たうとう
)
海軍の松島の所へ行くことになつたと言ひますからネ
火の柱
(新字旧仮名)
/
木下尚江
(著)
おつぎは
卯平
(
うへい
)
を
勦
(
いたは
)
るには
幾
(
いく
)
ら
勘次
(
かんじ
)
が
八釜敷
(
やかましく
)
ても一々
斷
(
ことわ
)
りをいうては
出
(
で
)
なかつた。
勘次
(
かんじ
)
はおつぎが
暫時
(
しばし
)
でも
居
(
ゐ
)
なくなると
假令
(
たとひ
)
卯平
(
うへい
)
の
側
(
そば
)
に
居
(
ゐ
)
るとは
知
(
し
)
つても
土
(旧字旧仮名)
/
長塚節
(著)
酒でも呑んで気でも狂はせずに、
片時
(
かたどき
)
なりと
此様
(
こんな
)
馬鹿げた稼業が勤まりますか、
俳優々々
(
やくしや/\
)
と
八釜敷
(
やかましく
)
言ふもんぢやありません、まア考へても御覧なネ、毎日毎夜
是
(
こ
)
れ程男の
玩弄
(
おもちや
)
になつて居りながら
火の柱
(新字旧仮名)
/
木下尚江
(著)
▼ もっと見る
勘次
(
かんじ
)
が
什麽
(
どんな
)
に
八釜敷
(
やかましく
)
おつぎを
抑
(
おさ
)
へてもおつぎがそれで
制
(
せい
)
せられても、
勘次
(
かんじ
)
は
村
(
むら
)
の
若者
(
わかもの
)
がおつぎに
想
(
おもひ
)
を
懸
(
か
)
けることに
掣肘
(
せいちう
)
を
加
(
くは
)
へる
些
(
さ
)
の
力
(
ちから
)
をも
有
(
いう
)
して
居
(
を
)
らぬ。
土
(旧字旧仮名)
/
長塚節
(著)
八
常用漢字
小1
部首:⼋
2画
釜
常用漢字
中学
部首:⾦
10画
敷
常用漢字
中学
部首:⽁
15画
“八釜”で始まる語句
八釜
八釜間敷