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兄様
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にいさん
ふりがな文庫
“
兄様
(
にいさん
)” の例文
旧字:
兄樣
『ハ、何にも……然う/\、
先刻
(
さつき
)
静子さんがお出になつて、アノ、
兄様
(
にいさん
)
もお
帰省
(
かへり
)
になつたから先生に遊びに
被来
(
いらしつ
)
て下さる様にツて。』
鳥影
(新字旧仮名)
/
石川啄木
(著)
これお
長
(
ちやう
)
、
母様
(
おつかさん
)
のいふ事も
兄様
(
にいさん
)
のおつしやる事もお前は
合点
(
がてん
)
が
行
(
ゆ
)
かないかい、
狂気
(
きちがひ
)
の
様
(
やう
)
な娘を持つた
私
(
わたし
)
や
何
(
なん
)
といふ因果であらうね。
妖怪年代記
(新字旧仮名)
/
泉鏡花
(著)
「以前は六七杯もやつたつけが、今では三杯と
定
(
き
)
めてるよ。」徳蔵氏は貴族院議員の
兄様
(
にいさん
)
らしく、精々上品な口元をして言つた。
茶話:04 大正七(一九一八)年
(新字旧仮名)
/
薄田泣菫
(著)
雪子や何も余計な事を考へては成りませぬよ、それがお前の病気なのだから、学校も花もありはしない、
兄様
(
にいさん
)
も此処にお出でなさつてはゐないのに
うつせみ
(新字旧仮名)
/
樋口一葉
(著)
あの××県のあなたの
兄様
(
にいさん
)
の
拵
(
こしら
)
へておいでになる女学校を、神童時代の次の十八九のあなたが教えておいでになる時、
其処
(
そこ
)
の舎監で、軍人の未亡人の切下げ髪の人とかが
遺書
(新字旧仮名)
/
与謝野晶子
(著)
▼ もっと見る
「昨日お前が帰るちふ電報が来たら、お前、大変喜んでのう、『お、嬉しやなア、
兄様
(
にいさん
)
に会はずに死ぬかと思うたら、そつでも遇はれるかなあ、』つて嬉しがつたわの。」
厄年
(新字旧仮名)
/
加能作次郎
(著)
どうして
兄様
(
にいさん
)
、十一月でさえ一月の炭の代がお米の代よりか
余程
(
よっぽど
)
上なんですもの。これから十二、一、二と
先
(
ま
)
ず三月が炭の
要
(
い
)
る
盛
(
さかり
)
ですから倹約出来るだけ仕ないと大変ですよ。
竹の木戸
(新字新仮名)
/
国木田独歩
(著)
実は
兄様
(
にいさん
)
済まないが是々と云うから、なぜ早く云わんのだ、年頃で
当然
(
あたりまえ
)
の事だ、と云って残らず打明けて己に話した、其の時はおせなが一緒に行って
斯
(
こ
)
う/\と残らず話した
真景累ヶ淵
(新字新仮名)
/
三遊亭円朝
(著)
『
那
(
あ
)
の辺の事を、
怎
(
ど
)
う変つたか詳しく小川さんの
兄様
(
にいさん
)
に訊いて見ようか知ら!』とも考へてみた。そして、「訊いた所で仕方がない!」と思返した。
鳥影
(新字旧仮名)
/
石川啄木
(著)
癒りまする。今日癒つてくれ。今日癒りまする、癒つて
兄様
(
にいさん
)
のお
袴
(
はかま
)
を仕立て上げまする、お
召
(
めし
)
も縫ふて上げまする。
うつせみ
(新字旧仮名)
/
樋口一葉
(著)
母
(
かあ
)
さんなんか厭だよと口癖に云つて居ました
佐保子
(
さほこ
)
だけを王様のお姫様のやうに大事になすつて、今に
佐保子
(
さほこ
)
に
兄様
(
にいさん
)
達を踏み
躙
(
にじ
)
らせますとばかり叔母さんは云つておいでになつたさうです。
遺書
(新字旧仮名)
/
与謝野晶子
(著)
番町の旦那様お
出
(
いで
)
と聞くより雪や
兄様
(
にいさん
)
がお見舞に来て下されたと言へど、顔を横にして振向ふともせぬ無礼を、常ならば怒りもすべき事なれど、ああ、捨てて置いて下さい
うつせみ
(新字旧仮名)
/
樋口一葉
(著)
『それで、
兄様
(
にいさん
)
は
奈何
(
どう
)
思つて?』と、静子は、並んで歩いてゐる信吾の横顔を
眤
(
じつ
)
と見つめた。
鳥影
(新字旧仮名)
/
石川啄木
(著)
兄
常用漢字
小2
部首:⼉
5画
様
常用漢字
小3
部首:⽊
14画
“兄”で始まる語句
兄
兄哥
兄弟
兄妹
兄者人
兄貴
兄者
兄公殿
兄君
兄樣