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ステイション
ふりがな文庫
“
停車場
(
ステイション
)” の例文
いつの間にか、トチトチトン、のんきらしい
響
(
ひびき
)
に乗って、駅と書いた本所
停車場
(
ステイション
)
の建札も、
駅
(
うまや
)
と読んで、白日、菜の花を
視
(
なが
)
むる心地。
陽炎座
(新字新仮名)
/
泉鏡花
(著)
俥があったら乗ろうと思ったが、
提灯
(
ちょうちん
)
の影らしいものすら見当らなかった。
見附
(
みつけ
)
の方には、
淡蒼
(
うすあお
)
い柳の蔭に
停車場
(
ステイション
)
の明りが見えていたが、そんなところへ
迂闊
(
うかつ
)
に入り込んで行くことも出来なかった。
足迹
(新字新仮名)
/
徳田秋声
(著)
音はと思うに、きりはたりする声は聞えず、山越えた
停車場
(
ステイション
)
の
笛太鼓
(
ふえたいこ
)
、大きな時計のセコンドの如く、胸に響いてトトンと鳴る。
春昼後刻
(新字新仮名)
/
泉鏡花
(著)
一先
(
ひとま
)
ず帰宅して寝転ぼうと思ったのであるが、
久能谷
(
くのや
)
を離れて街道を見ると、人の瀬を造って、
停車場
(
ステイション
)
へ
押懸
(
おしか
)
ける
夥
(
おびただ
)
しさ。
春昼後刻
(新字新仮名)
/
泉鏡花
(著)
尾張
(
おわり
)
の
停車場
(
ステイション
)
で
他
(
ほか
)
の乗組員は
言合
(
いいあわ
)
せたように、残らず下りたので、
函
(
はこ
)
の中にはただ上人と私と二人になった。
高野聖
(新字新仮名)
/
泉鏡花
(著)
▼ もっと見る
上野の
停車場
(
ステイション
)
に着くと拝みたいほど嬉しくなります、そんな
懐
(
なつかし
)
い東京ですが、しばらく分れねばなりません。
婦系図
(新字新仮名)
/
泉鏡花
(著)
あの
停車場
(
ステイション
)
の
囃子
(
はやし
)
の音に、
何時
(
いつ
)
か気を取られていて、それだからでしょう。今でも
停車場
(
ステイション
)
の人ごみの上へだけは、
細
(
こまか
)
い雨がかかっているように思われますもの。
春昼後刻
(新字新仮名)
/
泉鏡花
(著)
十二時近い新橋
停車場
(
ステイション
)
の、まばらな、陰気な構内も、冴返る高調子で、主税を呼懸けたのは、め組の惣助。
婦系図
(新字新仮名)
/
泉鏡花
(著)
停車場
(
ステイション
)
で荷物を取って来るの。半日なら大丈夫だって、氷につけてね、
貴下
(
あなた
)
の
好
(
すき
)
なお魚を持って来たのよ。
婦系図
(新字新仮名)
/
泉鏡花
(著)
一つ、次の最初の
停車場
(
ステイション
)
へ着いた時、——下りるものはなかった——私の居た側の、出入り口の窓へ、五ツ六ツ、土地のものらしい
鄙
(
ひな
)
めいた
男女
(
なんにょ
)
の顔が
押累
(
おしかさな
)
って室を
覗
(
のぞ
)
いた。
革鞄の怪
(新字新仮名)
/
泉鏡花
(著)
建直
(
たてなお
)
した落成式、
停車場
(
ステイション
)
に舞台がかかる、東京から
俳優
(
やくしゃ
)
が来る、村のものの茶番がある、
餅
(
もち
)
を
撒
(
ま
)
く、昨夜も夜通し騒いでいて、
今朝
(
けさ
)
来がけの人通りも、よけて通るばかりであったに
春昼
(新字新仮名)
/
泉鏡花
(著)
銀座の
通
(
とおり
)
で手を挙げれば、鉄道馬車が
停
(
とま
)
るではなかろうか、も一つその上に笛を添えて、片手をあげて吹鳴らす事になりますと、
停車場
(
ステイション
)
を汽車が出ますよ、使い処、用い処に因っては
湯女の魂
(新字新仮名)
/
泉鏡花
(著)
敦賀で
悚毛
(
おぞけ
)
の立つほど
煩
(
わずら
)
わしいのは
宿引
(
やどひき
)
の
悪弊
(
あくへい
)
で、その日も期したるごとく、汽車を
下
(
おり
)
ると
停車場
(
ステイション
)
の出口から
町端
(
まちはな
)
へかけて招きの
提灯
(
ちょうちん
)
、
印傘
(
しるしがさ
)
の
堤
(
つつみ
)
を築き、
潜抜
(
くぐりぬ
)
ける
隙
(
すき
)
もあらなく旅人を取囲んで
高野聖
(新字新仮名)
/
泉鏡花
(著)
はじめ、
停車場
(
ステイション
)
から
俥
(
くるま
)
を二台で乗着けた時、帳場の若いものが
革鞄の怪
(新字新仮名)
/
泉鏡花
(著)
「
私
(
わたし
)
? 私は
直
(
じ
)
きその
停車場
(
ステイション
)
最寄
(
もより
)
の
処
(
ところ
)
に、」
春昼
(新字新仮名)
/
泉鏡花
(著)
停車場
(
ステイション
)
に着くと、
湧返
(
わきかえ
)
ったその混雑さ。
革鞄の怪
(新字新仮名)
/
泉鏡花
(著)
“停車場”の意味
《名詞》
停 車 場(ていしゃじょう・ていしゃば)
鉄道車両が停車する場所。古めかしい表現のようだが近代になってからの造語であり駅の方が古い。
(出典:Wiktionary)
“停車場”の解説
停車場(ていしゃじょう・ていしゃば)は、鉄道において車両が停車できる施設であり、駅・信号場・操車場の総体である。
(出典:Wikipedia)
停
常用漢字
小5
部首:⼈
11画
車
常用漢字
小1
部首:⾞
7画
場
常用漢字
小2
部首:⼟
12画
“停車場”で始まる語句
停車場前
停車場側
停車場寄
停車場路
停車場居廻