何心なにごヽろ)” の例文
たみ此家このやに十ねんあまり奉公ほうこうして主人しゆじんといへどいまかはらず、なにとぞ此人このひと立派りつぱあげてれも世間せけんほこりたきねがひより、やきもきとむほど何心なにごヽろなきおそのていのもどかしく
経つくゑ (旧字旧仮名) / 樋口一葉(著)
ひとにもせずおとさぬやう御覽ごらんれろと吾助ごすけひしは、よりもきに相違さうゐはなし、是非ぜひ人形にんぎやうたまはれとて手渡てわたしするに、何心なにごヽろなくらきていちぎやうよむとせしが、物言ものいはずたヽみて手文庫てぶんこをさめれば
暁月夜 (旧字旧仮名) / 樋口一葉(著)