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あだがたき
ふりがな文庫
“
仇敵
(
あだがたき
)” の例文
親身のお父さんでさへ、あたしには
仇敵
(
あだがたき
)
もおんなしだわ——好きでもない波蘭人のとこなんかへ無理やりお嫁に行かせようとするんだもの。
ディカーニカ近郷夜話 前篇:04 イワン・クパーラの前夜
(新字旧仮名)
/
ニコライ・ゴーゴリ
(著)
「金吾はおめえと
仇敵
(
あだがたき
)
、きゃつを生かしておくことは、身のあぶないばかりでなく、夜光の短刀をさがす上にもだれより邪魔になると思うが」
江戸三国志
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
首卷
(
くびまき
)
のはんけち
俄
(
にわ
)
かに
影
(
かげ
)
を
消
(
け
)
して、
途上
(
とじよう
)
の
默禮
(
もくれい
)
とも千
歳
(
ざい
)
の
名譽
(
めいよ
)
とうれしがられ、
娘
(
むすめ
)
もつ
親
(
おや
)
幾人
(
いくたり
)
に
仇敵
(
あだがたき
)
の
思
(
おも
)
ひをさせて
我
(
わ
)
が
聟
(
むこ
)
がねにと
夫
(
そ
)
れも
道理
(
だうり
)
なり
経つくゑ
(旧字旧仮名)
/
樋口一葉
(著)
つまり、六郎氏は、一冊の「屋根裏の遊戯」によって、一方では彼の病癖のこよなき知己を、一方では彼にとっては憎むべき昔の恋の
仇敵
(
あだがたき
)
を、同時に発見したのです。
陰獣
(新字新仮名)
/
江戸川乱歩
(著)
下枝が死を宣告され、
仇敵
(
あだがたき
)
の手には死なじとて、歎き
悶
(
もだ
)
ゆる風情を見て、
咄嗟
(
とっさ
)
に
一
(
いつ
)
の奇計を得たり。
活人形
(新字新仮名)
/
泉鏡花
(著)
▼ もっと見る
見屆て參つたり
然
(
さ
)
れども御出家の儀なれば人を
隱
(
かく
)
まうは
道理
(
もつとも
)
の事なるが私し共の爲には親分の
仇敵
(
あだがたき
)
なれば
何卒
(
どうぞ
)
出して御渡し下さるべしと
押返
(
おしかへ
)
して申けれども住持は
頭
(
かしら
)
を
大岡政談
(旧字旧仮名)
/
作者不詳
(著)
最
(
もつと
)
も
醜
(
みにく
)
く美しく
饑
(
う
)
ゑてひそめる
仇敵
(
あだがたき
)
思ひ出:抒情小曲集
(旧字旧仮名)
/
北原白秋
(著)
正成と別れても——とまでしているものを抑えれば、当然、一族は真二ツに割れ、骨肉同士、
仇敵
(
あだがたき
)
ともなりかねない。
私本太平記:04 帝獄帖
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
尊氏さまとは生前、
倶
(
とも
)
に天を
戴
(
いただ
)
かぬ
仇敵
(
あだがたき
)
とまで世上にいわれていた正成どのの妹。そのようなところへ
交
(
ま
)
じるのは、後に世間の聞えもいかがでしょうか。
私本太平記:13 黒白帖
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
逆賊の
性根
(
しょうね
)
は幾皮
剥
(
む
)
いても逆賊ときまったものだ。尊氏と義貞とは、朝家に誓いたてまつる根本の信念でも、またいかなる点でも、
倶
(
とも
)
に天をいただかざる
仇敵
(
あだがたき
)
。
這奴
(
しゃつ
)
を
私本太平記:12 湊川帖
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
親鸞といい——その四郎の生信房といい——共に弁円の心頭をあおる毒炎の
中
(
うち
)
の
仇敵
(
あだがたき
)
である。
親鸞
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
その点でも両者が永遠の
仇敵
(
あだがたき
)
とならざるをえぬ宿命は
疾
(
と
)
くにお覚悟だったに相違なかろう
私本太平記:11 筑紫帖
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
「その二人は登雲山の
草寇
(
ぞく
)
じゃないか。登州守備軍に籍をおく俺とは日頃からの
仇敵
(
あだがたき
)
だ」
新・水滸伝
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
“仇敵”の意味
《名詞》
あだ、かたき。
(出典:Wiktionary)
仇
漢検準1級
部首:⼈
4画
敵
常用漢字
小6
部首:⽁
15画
“仇敵”で始まる語句
仇敵視
仇敵討
仇敵同士